H3ロケット 20年度打ち上げへ前進 欧米と受注競争激化

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12日組経済面ロケット飾り用・H3
12日組経済面ロケット飾り用・H3

 三菱重工業が製造する次世代国産ロケット「H3」=イメージ、JAXAジャクサ提供=の新型エンジンの公開燃焼試験が12日、行われた。2020年度後半の打ち上げ目標に向けて大きく前進した。現行の「H2A」よりも打ち上げ費用を半分に抑えたH3事業の行方は、東海地方に集積する航空宇宙産業にも影響を与えそうだ。(小野田潤)

 残雪に囲まれた試験棟から、轟音ごうおんとともに大量の白煙が噴き上がった。

 午後2時ごろ秋田県・田代岳の中腹で、H3のエンジンが炎を上げた。開発を担う宇宙航空研究開発機構(JAXA)の岡田匡史プロジェクトマネージャは「(計画の)山の頂が見えてきた」と、ほっとした表情を見せた。

 今回実験したのは、2段式ロケットの「1段エンジン」で、タービンを回すための「副燃焼器」を持たないタイプは世界初という。

 H3の打ち上げ価格は、H2Aの約半分、50億円を目指す。日本が01年から主力とするH2Aは100億円と割高だったことから、これまで約40回打ち上げたが海外からの受注は5件にとどまった。

 三菱重工は、従来は専用で設計していた電子部品を、自動車用の部品に切り替えた。「調達しやすく、熱や振動にも強い」(奈良登喜雄プロジェクトマネージャ)ことが理由だ。3Dプリンターで製造し、コストを抑えた部品もある。手作業が中心だった製造現場には産業用ロボットを導入して生産性を向上した。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは、世界の宇宙関連市場が2016年の40兆円から、45年までに300兆円に達すると試算し、「最後のフロンティア(未開地)を巡る競争」が始まったと指摘している。

 H3が1号機の打ち上げを予定する20年度後半ごろには欧米の新型ロケットも完成する見通しだ。価格競争は一段と進む可能性が高い。世界的な受注競争はこれから本格化する。

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535404 0 東海経済 2019/04/13 05:00:00 2019/04/13 05:00:00 2019/04/13 05:00:00 12日組経済面ロケット飾り用・H3 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/04/20190412-OYTAI50024-T.jpg?type=thumbnail

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