リニア駅着々期待感

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ビルの取り壊しが進み、リニア名古屋駅の形が浮かび上がってきたJR名古屋駅東側(16日、名古屋市中村区で、本社ヘリから)=尾賀聡撮影
ビルの取り壊しが進み、リニア名古屋駅の形が浮かび上がってきたJR名古屋駅東側(16日、名古屋市中村区で、本社ヘリから)=尾賀聡撮影

 ビルが林立する名古屋駅東側にさら地が目立ってきた。建物を解体する様子も見て取れる。リニア中央新幹線の名古屋駅の建設に向け、準備は着々と進む。

 リニア名古屋駅は、地上から地下約30メートルに掘り進め、全長約900メートルで造成される。建設後の地上は広場になる。JR東海によると、一帯では件数ベースで9割超の用地取得を契約。在来線エリアでは、営業運転を続けながら掘削を進めるための工事桁の敷設も終えた。

 名古屋―品川間全体でも距離ベースで8割以上の工事契約が完了。工事の発生残土は全量の7割以上の活用先が決まった。

 ただ、2027年を目指す開業時期は、この1年間で不透明さを増した。今年6月の静岡県知事選で静岡工区着工に反対する川勝平太氏が4選を果たした。当選後も大井川の水問題を巡り、過激な言葉遣いでJR東海への批判を続ける。

 静岡工区の行方には最近、変化の兆しもうかがえる。今月18日、JR東海の金子慎社長と流域市町の首長との初の意見交換会が開かれた。赤羽国土交通相は21日の閣議後記者会見で、「前向きに評価したい」と述べた。26日には、静岡工区を巡る国交省の有識者会議が5か月ぶりに開かれる。JR東海の措置で「中下流域の流量は維持される」との中間報告案が審議される。

リニア名古屋駅ホームの建設に向け、JR名古屋駅の在来線エリアでは工事桁の敷設を終えた
リニア名古屋駅ホームの建設に向け、JR名古屋駅の在来線エリアでは工事桁の敷設を終えた

 名駅地区は百貨店やホテルが集中する東海地方のにぎわいの中心だ。現在、リニアの開業延期への懸念と、コロナ禍からの回復への期待がせめぎ合う。

 名古屋鉄道は昨年11月、リニア開業に合わせた南北約400メートルもの名古屋駅の巨大ビル建設計画を約3年、延期する見通しを発表した。取り壊しを控えていた名鉄百貨店本店や近鉄パッセは、営業を当面続けることになり、大規模改装で売り場をてこ入れすることにした。

 21日発表の基準地価では、名駅地区のビルが、コロナ禍の影響を受けた昨年の5・2%下落から一転。10・2%上昇と高い伸びを示した。不動産鑑定士の小森洋志氏は「リニア延期に伴う影響も織り込み済みで上昇した。市場には国家的プロジェクトとしてのリニア実現に強い期待感がある」と話す。

(佐野寛貴)

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