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水屋をイメージ
雄大な木曽川がそばを流れ、愛知、岐阜、三重の県境が交錯する県道沿いにある。洪水に備えて土地を高くして建てた「水屋」をイメージした和風の建物は、黒い塀に日本瓦と、落ち着いた雰囲気を醸し出している。
2004年12月、合併前の立田村時代に交流拠点施設としてオープン。翌年8月に道の駅として認定された。「おいしい 楽しいが いっぱい」がキャッチフレーズで、産直施設には、地元でとれた新鮮な野菜、丹精込めて育てた花苗などがずらり。買い物客は年間20万人を優に超え、市内最大の集客施設でもある。
品ぞろえに驚き


木曽川の恩恵を受けた
地元農家から持ち込まれる泥付きの立派なレンコンは、補充しても売り切れることがあるほどの人気。「先を見通す」という意味を込めた縁起物はおせち料理の定番で、年の瀬が近づくと、箱入りの贈答用も次々と売れるという。
特産品を使ったグルメは道の駅ではおなじみだが、ここでは、レンコンを使った料理やスイーツの品数の多さに驚かされる。薄切りのチップスのほか、たこ焼きやどら焼き、うどん、パン、コロッケなどバリエーション豊かで、駅長の水谷洋治さん(69)が「レンコンを使った商品がこれほどそろう店も珍しい」と胸を張るのもうなずける。

中でも一番人気はレンコンのかば焼きで、すりおろしたレンコンに、ウナギの皮に見立てたのりをのせて焼いた一品は、フワッとした食感が感動的だ。手作りの総菜などが並ぶ「はす工房」で3枚入り(税込み360円)が買えるほか、レストランでは、オリジナルの甘辛いたれを付けて白飯にのせた「れんこんかば焼丼」(同570円)が味わえる。
地域で盛り上げ
近くにある「森川花はす田」で赤やピンク、白など色鮮やかなハスの花をめでる夏の名物イベント「蓮見の会」は、コロナ禍で開催できなかったが、駅では、地域ぐるみで盛り上げ、訪れた人に楽しんでもらおうと工夫を凝らしている。
物販コーナーにあるポップ(広告)は地元の県立佐屋高校の生徒が製作したもので、買い物客に地元の特産品をPR。掲示板に貼り出された地産地消メニューも同校生徒が手書きしたものだ。
12月4日には、1000円以上の買い物をした客がレンコンの詰め放題に挑戦できる催しも計画されている。イベントは思うようにできなくても、癒やしや楽しさが感じられる場にしようと、スタッフが日々知恵を絞っている。(沢村宜樹)

【住所】愛知県愛西市森川町井桁西27
【電話】0567・23・1011
【営業時間】3~6月と9月=午前9時~午後6時、7、8月=午前8時~午後6時、10~2月=午前9時~午後5時
【定休日】木曜日と1月1~3日
【駐車場・アクセス】普通車49台、障害者用2台、大型用19台、EV(電気自動車)1台。東名阪自動車道弥富IC、長島ICからそれぞれ約10分
※営業時間やイベント開催などは変更になることがあります。