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無理せず「いつも通り」徹底
初心者部員の「100切り」達成に向け、いつも全力でサポートしている先輩が6月22~23日、大学ゴルフ部の最高峰を決める「全国女子大学ゴルフ対抗戦」(北海道・苫小牧ゴルフリゾート72エミナゴルフクラブ)に主将として出場しました。今回は、トップレベルの舞台で躍動した先輩の戦いぶりから、上達の糸口を探ります。
【全国女子大学ゴルフ対抗戦】 全国6ブロックの予選を勝ち抜いた12校(今年は11校)が参加。各チーム5人が出場し、5人のうち上位4人の合計スコアで順位を決める。男子も同日程で行われ、東北福祉大が2年連続9回目の男女優勝を果たした。
競技の心得 先輩に聞く



高石 全国大会、お疲れさまでした。動画で試合を見ましたが、緊張感や空気の重さが伝わってきて、私が普段回るラウンドとの違いに驚きました。
酒井 競技は1打で順位が大きく変わる真剣勝負なので、1打ごとの重圧も違ってきます。視界に小さな動きが入るだけでも他の選手のプレーに影響することもあり、常に周囲に気を配っています。
高石 プレッシャーの中で、どうやって平常心を保っているのですか。
酒井 とにかく練習通りの自分を出すことかな。緊張であがってしまっても、練習通りのことさえできれば大きなミスはないので。ピンチやチャンスの場面こそ無理をせず、「いつも通り」を徹底します。
高石 私はOBなどのミスの後や、チャンスを台無しにしてしまったときなど、落ち込んだりイライラしたりしてしまいます。
酒井 気持ちは分かるけど、いらついても絶対いいことはないから。直前の1打が良くても悪くても、今の1打に全力で集中して切り替えています。
高石 試合前に決まった日課や練習はありますか。
酒井 当日の朝は慌ただしくならないよう、2時間前にはコース入りします。静かな音楽を聴きながらのストレッチは、気持ちも落ち着いておすすめ。朝の練習でパターが入らないなど、多少調子が悪くても気にせず、いつも通りの動きができているかの確認を意識しています。
高石 今後、競技をもっと見学するつもりです。どんなところを参考にしたらいいでしょうか。
酒井 プレーでは、ミス直後の対応の仕方に注目すると勉強になります。また、歩く場所やクラブの置き場所など、選手の所作も見て学ぶと、目上の人と回っても失礼なく、心地よく思ってもらえるプレーヤーになれますよ。
地道な積み重ね大切
高石恵里さん(2年)
今回、プロの試合以外で初めて競技のゴルフを見学しました。新型コロナウイルス対策で現地には行けず、動画での見学でしたが、選手の真剣さや緊張感が伝わり、この中で戦っている優菜さんを改めて尊敬しました。
印象的だったのは、初日の7番ホールで、距離のあるアプローチを直接カップインさせたバーディーの場面。軸がぶれない美しいフォームを試合で出せるのは、地道な練習の積み重ねなんだと実感しました。
優菜さんはいつもラウンド取材の後、コースに残ってパター練習をしていたし、夜も筋トレのためジムに向かっていました。大会に出ていた他の選手も、きっと同じくらい努力しているのだと思います。今後も積極的に競技を見学して、トップレベルの選手のプレーを学ぶつもりです。
競技の重圧も楽しむ
酒井優菜さん(4年)
今回は団体戦でいつもとは違ったプレッシャーがありました。4年生の私にはこの大会は今年が最後なので、無意識に力が入ってしまって終盤でスコアを崩し、順位は10位と残念な結果でした。
試合では「いつも通り」を大切にしています。いつも以上のプレーを求めず、練習通りの自分を出せば、結果的によりベストに近いプレーができるからです。理想を求めすぎて、試合で手の震えが止まらなくなった時期もありました。今は「自分に期待しすぎない」ことを心がけています。
競技は決まりごとやマナーが多く、重圧も大きいです。でもそれを楽しめるようになると、ゴルフの新たな魅力やステージも見えてくるはず。高石さんもそろそろ一度、競技に出てみることをおすすめします!
学生大会アプリで観戦

酒井さんのプレーシーンも含めた今大会の様子は、無料動画アプリ 「UNIVAS Plus(ユニバスプラス)」 で配信されている。
同アプリは、コロナ禍でスポーツの無観客試合が増える中、「ファンと運動部学生の気持ちをつなげられるツールを」と、大学スポーツ協会がKDDIと連携して提供を始めた。現在、大学生らが出場する29競技で、ライブ映像や、過去の試合など4000本近くの高画質動画を無料で視聴できる。