名古屋市出身

映画「ビリギャル」のモデル 小林さやかさん 34

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慶応合格 ときめきの力

小林さやかさん=黒瀬祐生撮影
小林さやかさん=黒瀬祐生撮影
高校時代に撮影した小林さやかさんのプリントシール(本人提供)
高校時代に撮影した小林さやかさんのプリントシール(本人提供)

 「慶応って、嵐の桜井翔君の大学じゃん。楽しそう! 行きたい!」。慶応大を目指した理由はこれでした。弟の代わりに行った学習塾の入塾面談で、坪田信貴先生から「君みたいな子が慶応に行ったら面白くない?」と、受験を勧められ、その気になったのです。

 超難関大ということなど知らず、ワクワクした気持ちしかありませんでした。高校2年の夏です。金髪に厚化粧、ネイルアートも派手ないわゆるギャルで、学校の成績はビリ。聖徳太子を「せいとくたこ」と読み、「strong」(強い)の意味は日曜日と思っていた当時の私の偏差値は、全国模試で28でした。

 受験勉強は、小学4年のドリルからスタートしました。「なぜ、小4の問題を」と思いましたが、全部は解けません。それでも、できると楽しくなる。小さな達成感がやる気を起こしてくれました。

 そこそこできるところから始めたのがよかったのでしょう。基礎もないのに高2の問題集から始めていたら、挫折していたと思います。1日15時間勉強し、ストレスで次第に顔は太り、ニキビも増えていきましたが、気がつくと、学校の成績はトップクラスになっていました。

 私を突き動かしているのは、ときめく気持ちです。受験勉強を続けられた一番の肝でもあります。やる気もないのに「勉強しなさい」と言われてもできないことは、皆さんも経験しているでしょう。エンジンのかかっていない車をいくら押しても進みません。しかし、動機さえあれば、勝手に走って行くものです。

根拠なくても自分を信じて

 18歳の皆さんは、このワクワク感、そして、絶対にできるという自信を持って進んでください。根拠がなくてもいい。自分で自分を信じることが大事です。誰も信じませんでしたが、私は絶対慶応大に受かると思い込んでいました。

 慶応大に進学してよかったのは人との出会いです。いろんな世界に飛び込み、視野を広げることができました。居酒屋でのアルバイトは接客業の面白さを教えてくれ、卒業後はウェディングプランナーになりました。「家族のはじまり」という瞬間に立ち会えるサービス業の最高峰だと思います。

 いまは講演で全国を回っています。これまでに中学、高校を中心に300校ほどを訪れ、スポーツでもアートでも何でもワクワクするものを見つけて、とお話ししています。好きな言葉は「意志のあるところに道は開ける」です。飛び込む勇気を持ってください。I(私)プラス1(ワン)。自分の今のレベルよりちょっと難しいことを毎日やり続ければ、自分でも驚くほど成長します。周りに何を言われても、やったもん勝ちだと思います。

 私はこの秋から米コロンビア大の教育大学院に留学します。教育とは情熱と科学の融合です。どんな学習環境があれば、より主体的に学習することができるのかを研究し、日本を世界一幸せな子供が育つ国にするために、貢献できたらと思っています。

(聞き手 荒川盛也)

  【こばやし・さやか】  1988年名古屋市生まれ。2010年慶応大総合政策学部卒。21年聖心女子大大学院人間科学専攻修了。「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(坪田信貴著)の主人公、映画「ビリギャル」のモデル。講演や教育セミナーの企画運営など幅広く活動している。今秋から米コロンビア大教育大学院に留学予定。

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