男性トイレに汚物入れ

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公共施設やホテル 設置進む

 女性トイレだけでなく、男性トイレにもサニタリーボックス(汚物入れ)を設置する動きが全国的に広がっている。県内でも、松山市が公共施設に導入し始めたほか、道後温泉にあるホテルでも設置が進んでいる。背景には、これまで社会的に認識されてこなかった男性の“尿漏れ問題”にようやく光が当たり始めたことがある。(長尾尚実)

「がん患者ら 気軽に利用を」

サニタリーボックスが設置された男性トイレ(松山市役所で)
サニタリーボックスが設置された男性トイレ(松山市役所で)

 前立腺がんの治療や加齢に伴い、尿漏れ用パッドを手放せない男性もいる。「自分がパッドを使っていると言い出せない人は多い」。トイレの環境改善に取り組む一般社団法人「日本トイレ協会」(東京)の砂岡豊彦事務局長は指摘する。

 県によると、2018年の県内の前立腺がん患者は1123人に上る。手術で前立腺を摘出すると尿道の周りの筋肉に障害が残り、術後に尿漏れが続く場合がある。

 加齢による 膀胱ぼうこう の機能低下などでも尿漏れは起こるため、日常生活を送るうえで男女を問わず尿漏れ用パッドの装着が欠かせない。

 当事者からの訴えを受け、今年からさいたま市や福岡県古賀市などが男性トイレへの設置を実施。松山市も5月からスタートさせた。市役所や支所にあるトイレの個室87か所から始め、今後は公民館などにも拡大する方針。市管財課の片野憲司主幹は「高齢者も多く、困った人は気軽に利用してほしい」と呼びかけている。

 道後プリンスホテル(松山市)も5月から、ロビーなどにある男性トイレの個室20か所に設置。アンケートで宿泊客から寄せられた要望に応えたもので、河内広志会長は「これまで介護用のおむつを身につけた宿泊客もゼロではなかった。盲点になっていたと考え、すぐに対応した」と話す。

 日本トイレ協会の砂岡事務局長も数年前、股関節が激しく痛む「変形性股関節症」を患い、痛み止めの座薬を入れ、脚に流れ落ちるのを防ぐために女性用ナプキンを使用していた。「外見から症状がわからないので、多目的トイレも使いづらい。多くの男性トイレに設置を進めるべきだ」と強調している。

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