県版ハサップ 黒龍酒造認証

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認証の取得に携わったプロジェクトチームのメンバー(永平寺町で)
認証の取得に携わったプロジェクトチームのメンバー(永平寺町で)

 ◇食品衛生管理 日本酒で初

 永平寺町の黒龍酒造(水野直人社長)は、県内の酒造会社で初めて、食品衛生管理の国際基準「HACCP」(ハサップ)の福井県版の認証を取得した。日本酒ブームとなっている海外の消費者や訪日客にも安全性をアピールできることから、同社は「東京五輪なども控え、国内外に広く発信したい」としている。(有留貴博)

 ◇海外へ安全性アピール

 「ゼロからのスタートで、独自の衛生管理の手順をまとめるのは本当に苦労した」。社内のプロジェクトチームの一人、製造課主任、小辻隆行さん(38)は取得までに試行錯誤した約1年間を振り返る。

 同社によると、国が定めるハサップには日本酒のカテゴリーがない。県が基準を策定した県版ハサップでも、酒造会社の取得実績はなかった。酒にアルコールが含まれることもあり、業界に「食中毒も起きにくい」との意識が根付き、導入は進んでいなかったという。

 だが、同社の輸出担当者に、海外の業者から「ハサップは取得しているか」との質問が寄せられたことから、2017年11月に総務、醸造、製造といった社内の各課の5人によるプロジェクトチームを発足させた。

 小辻さんらは、製造工程や衛生面などに潜むリスクを徹底的に洗い出すことから始めた。県版ハサップのひな型をベースに、独自の衛生管理手順書を作成した。

 例えば、トイレ掃除で使う用具や洗剤の種類・濃度まで、だれでも県の基準に沿った手順で行い、記録できるマニュアルを作った。米などの原材料を入荷する際は、袋の破れを確かめ、異物混入を防げているかどうかも記録の対象にした。

 現場での作業に無理がないよう、社員に手順を試してもらいながら、修正を重ねていった。昨年末に県の審査を受け、1月11日に認証を受けることができた。

 認証の期限は3年。総務課の西畠香織さん(40)は「認証が取れてやっとスタートライン。慣れから手順がおろそかにならないようにするのが課題だ」と気を引き締め、「衛生管理を一段と徹底することで、自信を持って酒を届けたい」と話す。

     ◇

<HACCP> 「Hazard Analysis and Critical Control Point」(危険度の分析に基づく重点衛生管理)の略。食品の製造工程で、健康被害を起こす要因を分析し、細菌、異物混入など起きないよう手順を決めたり、記録したりする手法。福井県版は国の制度を手本に2005年、創設された。1月末現在で給食施設や旅館・ホテル、病院など144施設が認証を取得した。

417301 0 ニュース 2019/02/01 05:00:00 2019/02/01 05:00:00 2019/02/01 05:00:00 認証の取得に携わったプロジェクトチームのメンバー(永平寺町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190201-OYTNI50010-T.jpg?type=thumbnail

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