幹線道路 渋滞続く
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国道8号など 歩道除雪進まず
県内を襲った記録的な大雪の影響で、大動脈・国道8号をはじめとする多くの幹線道路で、通勤や帰宅の時間帯を中心に渋滞が続いている。急ピッチで除雪が行われているが、車道や歩道には大量の雪が残っており、元の道路状況に戻るには、まだ時間がかかりそうだ。
国道8号について、福井河川国道事務所は、14日朝までに福井市中心部区間の片側2車線を確保し、同日中にほかの区間でも拡幅除雪を終えるとしている。
渋滞は降雪直後と比べると緩和されてきたが、14日朝も金沢方面に向かう上り線の一本田(坂井市)―新保(福井市)の間で最大4.3キロ、大阪方面に向かう下り線の米松(同)―玄女(坂井市)の間で12キロの渋滞が発生した。
この日朝、出勤途中に国道8号の渋滞に巻き込まれた40歳代の男性会社員は、「大型トラックが通行すると道が狭く感じ、1.5車線しかない感覚だ」と話した。雪が車道にせり出して狭まっている車線を車両が避けて走り、実質、片側1車線の区間も見られた。
歩道の除雪は手つかずの区間が多い。車道の雪が寄せられて高く積み上げられた箇所もあり、歩道を諦めて車道を歩く人の姿も。この日、通学途中に国道8号を歩いたという高校3年の男子生徒は、「危うく車にはねられそうになった。早く安心して歩道を歩けるようにしてほしい」と訴えた。
渋滞はほかの幹線道路にも広がっている。県警は、「除雪が進むとともに、車に乗る人が増えつつある一方で、生活道の除雪が遅れて抜け道が少ないため、幹線道路に車両が集中している」と分析する。
県によると、バス路線など最重点除雪路線180キロのうち、87%で除雪が終わった(14日午後1時現在)。15日朝までに通常の車線を確保し、その他の県道も、16日中の除雪終了を目指す。
福井市は17日までに最重点除雪路線で通常の車線を確保し、一般路線でも通行できるよう目指す。坂井、あわら両市は14日、勝山市は15日、大野市は17日をめどに、最重点除雪路線の除雪を終える見込み。また、県と福井市は、16、17日の大学入学共通テストに向けて、会場の福井大、県立大、福井工業大周辺を除雪する。
14日の災害対策本部会議で杉本知事は、「生活道路を含め、市町と一緒に全力で除雪を」と指示した。
一方、13日には、赤羽国土交通相に、2018年2月の豪雪後に事業化された国道8号のあわら市笹岡―石川県加賀市熊坂町間(8.9キロ)の4車線化工事に早期に着手するよう要請。福井バイパスのあわら市笹岡―坂井市丸岡町玄女間(5.4キロ)の4車線化も求めた。