職員逮捕 若狭町長陳謝
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官製談合疑い 電子入札など検討
若狭町発注工事の入札に関する情報を業者に漏らしたなどとして、同町職員が官製談合防止法違反の疑いで逮捕された事件を受けて、同町の森下裕町長は14日、記者会見し、「町政に対する信頼を著しく失墜させる事態となり、深くおわび申し上げる」と陳謝した。
逮捕されたのは、総務課主査の百田貢容疑者(47)と、入札で工事を落札した同町の電気工事会社役員、村田優容疑者(73)。
13日夕から夜にかけて、福井、富山両県警による合同捜査本部の捜査員約10人が町役場を訪れ、捜索した。
一夜明け、町は全職員約150人を集めた緊急朝礼を開き、森下町長が再発防止の徹底や綱紀粛正などを呼びかけた。続いて、森下町長は記者会見を開き、電子入札の導入など再発防止策を検討すると説明した。
合同捜査本部の発表では、百田容疑者は、町が2019年7月12日に行った大気汚染測定局新設工事の指名競争入札で、村田容疑者に非公表の予定価格に近い2335万円を教え、落札させた疑い。村田容疑者は情報を基に落札し、公正な入札を妨害した疑い。
町によると、百田容疑者は、上下水道課などを経て、17~20年に環境安全課で環境保全の業務を担当。大気汚染測定局の新設工事では費用の積算を行っていた。町の担当者は「捜査を見守るしかないが、ほかに事件に関わった職員はいないと思う」とした。
合同捜査本部は14日、百田容疑者ら2人を富山地検に送検した。