平和かみしめ秋散策<甘木鉄道>

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国鉄甘木線開通当時の駅舎を活用している太刀洗レトロステーション
国鉄甘木線開通当時の駅舎を活用している太刀洗レトロステーション
秋が深まると紅葉とのコントラストが美しい秋月城跡の黒門
秋が深まると紅葉とのコントラストが美しい秋月城跡の黒門
甘木鉄道の鉄印 
甘木鉄道の鉄印 

 鉄道の旅の記念「鉄印」は、県内では甘木鉄道(朝倉市)と平成筑豊鉄道(福智町)が取り扱っている。今回は、江戸時代や戦中の歴史に触れ、紅葉なども楽しめる甘木鉄道と沿線を紹介する。

 甘木鉄道は基山駅(佐賀県基山町)―甘木駅(朝倉市)間の全線13・7キロで、11の駅がある。1、2両編成の気動車が、水田などが広がる筑紫平野を片道約30分かけて走る。

 甘鉄の前身は1939年(昭和14年)開通の国鉄甘木線。東洋一の規模の航空基地とされた旧陸軍大刀洗飛行場に、軍需品や兵員を輸送するために敷設された。廃止に伴って86年から、甘鉄が営業を始めた。

 こうした沿線の歴史を伝えているのが、同飛行場跡近くの太刀洗駅(筑前町)前にある「太刀洗レトロステーション」。甘木線開通時の木造平屋駅舎を活用しており、当時の線路地下道も見学できる。筑前町史によると、駅は戦時中、全国から特攻隊員の肉親らが面会や見送りに訪れ、「別離わかれの駅」と呼ばれたという。

 近くには筑前町立大刀洗平和記念館もあり、特攻で使われた九七式戦闘機や零式艦上戦闘機(零戦)などを展示。レトロステーション館長の渕上宗重さん(88)は「甘鉄と沿線の歴史を知ってほしい」と語る。

 沿線には秋の散策を満喫できる観光スポットもある。甘木駅からバスで約20分、さらに徒歩約10分の秋月城跡(朝倉市)には、江戸時代に建てられたとされる漆黒の「本門(黒門)」(県指定有形文化財)などがあり、秋が深まると周囲の紅葉とのコントラストが美しい。城下町は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、武家屋敷「旧田代家住宅」(朝倉市指定文化財)などが残る。

 基山駅から車で10分ほどの大興善寺(基山町)も紅葉の名所として知られる。

 甘木鉄道総務営業部長の石井保行さん(62)は「歴史や散策の旅を存分に楽しんで」と呼びかける。

◆「ゆっくり走る」旅心誘う

 甘木鉄道の鉄印は、甘鉄の赤色のロゴマークと、力強い書体で墨書された社名を組み合わせたシンプルなデザイン。地域を支える「元気な」交通機関であることを表現しているという。

 印象的なのは、<ゆっくり走るから 見える景色がある>という旅心を誘う言葉が添えられている点だ。気動車の運行速度は最高でも時速65キロ程度とのんびり。駅員がいるのは甘木駅のみ。運賃の支払いは現金または回数券と“アナログ”。これらを逆手にとり、「魅力」としてPRする。

 鉄印帳(税込み2200円)と鉄印の記帳(同300円)は、甘木駅のみで取り扱っている(月~土曜午前8時半~午後5時半)。鉄印は和紙に押印されたものを受け取るか、鉄印帳にスタンプをおしてもらうかを選択できる。問い合わせは甘木鉄道(0946・23・1111)へ。

 各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。

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1535522 0 鉄印帳を携えて 2020/10/10 05:00:00 2020/10/13 19:20:52 2020/10/13 19:20:52 国鉄甘木線開通当時の駅舎を活用している太刀洗レトロステーション(7日午後3時31分、筑前町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201009-OYTAI50086-T.jpg?type=thumbnail

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