炭鉱の歴史と自然満喫<平成筑豊鉄道>

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開業時の外観が残る油須原駅。駅舎内にはドラマのロケで使われた大道具も
開業時の外観が残る油須原駅。駅舎内にはドラマのロケで使われた大道具も
香春岳を望みながら走る平成筑豊鉄道の気動車
香春岳を望みながら走る平成筑豊鉄道の気動車
平成筑豊鉄道の鉄印
平成筑豊鉄道の鉄印

 鉄道の旅の記念「鉄印」は、県内では平成筑豊鉄道(福智町)と甘木鉄道(朝倉市)が取り扱っている。今回は、かつて石炭を運び工業化を支えた平成筑豊鉄道と沿線を紹介する。1両編成の気動車に乗れば、歴史や自然、ロマンを体感できる。

 平成筑豊鉄道は伊田線(直方―田川伊田駅間16・1キロ)、糸田線(金田かなだ―田川後藤寺駅間6・8キロ)、田川線(行橋―田川伊田駅間26・3キロ)の3線。計36の駅があり、直方市と行橋市を約1時間半で結ぶ。

 3線とも筑豊炭田で産出される石炭の輸送用に敷設された。1893年(明治26年)、筑豊興業鉄道の直方―金田間が開通したのを最初に鉄路は延び続け、後に国有化。戦後の炭鉱閉山に伴い、役割を終えた。

 国鉄の分割民営化の際に廃線対象に挙がったが、生活の足として存続を求める声が上がり、「平成」に改元された1989年、県や沿線自治体などが出資する第3セクターとして再出発した。2019年には、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけた水戸岡鋭治さんデザインの観光列車「ことこと列車」が運行を始め、観光路線としても売り出し中だ。

 車窓からはこの時期、所々に群生するヒガンバナやコスモスを楽しめる。田川市から香春町にかけては、五木寛之さんの大河小説「青春の門」の舞台になった香春岳の周囲を巡るように走り、雄大な景色を満喫できる。

 赤村からみやこ町にかけての山間部の区間には、明治期の鉄道遺産が残る。レンガ造りの「内田三連橋梁きょうりょう」と、九州最古の鉄道トンネル「石坂トンネル」。ともに国の登録有形文化財だ。県文化財保護指導委員の鉄道ライター桃坂豊さん(60)(香春町)は「いずれも将来の複線化を前提にした構造。筑豊炭田の隆盛期を伝えている」と語る。

 平成筑豊鉄道経営企画室長の伊藤英彦さん(44)の一押しスポットは、両文化財の中間にある油須原ゆすばる駅(赤村)。外観は1895年(明治28年)の開業時のままで、ドラマのロケも行われた。隣の源じいの森駅近くには温泉もあり、「秋の風を感じながら巡れば心身をリフレッシュできるはずです」。

力強さとかわいさ演出

 平成筑豊鉄道の鉄印は、毛筆体で書かれた社名と同社のマスコットキャラクター「ちくまる」を組み合わせたデザイン。美大卒で元美術館学芸員という異色の経歴を持つ運転士、藤本ごうさん(42)が手がけた。

 上司から「達磨だるま絵のイメージで」と依頼を受け、試行錯誤の末、このデザインにたどり着いた。「達磨の力強さとキャラのかわいらしさを出したかった」と話す。

 鉄印帳(税込み2200円)と鉄印の記帳(同300円)は、金田駅で平日の午前10時~午後6時半に取り扱っている(土日祝日は隣接の本社で午後3時まで対応)。鉄印帳は若干数が残っており、17日に再入荷する予定。問い合わせは平成筑豊鉄道(0947・22・1000)へ。

 各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。

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1535536 0 鉄印帳を携えて 2020/10/10 05:00:00 2020/10/13 19:22:43 2020/10/13 19:22:43 開業時の外観が残る油須原駅。駅舎内にはドラマのロケで使われた大道具も https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201009-OYTAI50105-T.jpg?type=thumbnail

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