引き揚げ・抑留 過酷な史実 福岡で平和祈念展

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 戦後の引き揚げや抑留に関する資料を展示する「平和祈念展in福岡」が21日、福岡市の福岡アジア美術館で始まった。平和祈念展示資料館(東京)の巡回展で、県内で開かれるのは初めて。関係者は「日本最大級の引き揚げ港・博多港のある福岡の人たちに歴史をより知ってほしい」と願っている。26日まで。

 「『(国内は)食料が不足しているのに、なんで帰ってきたんだ』と心ない言葉を投げられた人もいました」。この日行われた展示解説で、資料館学芸員の高倉大輔さん(32)は、引き揚げ者の苦労を象徴するエピソードをこう紹介した。

 一緒に引き揚げる粗末な衣服の娘のために、亡くなった赤ん坊のおむつで母親が手作りしたワンピース、引き揚げ者に配られた毛布、博多区の聖福寺しょうふくじ境内に設けられ、孤児を預かった「聖福寮」の名簿――。会場には、資料館と福岡市が所蔵する資料計175点が展示されている。

 資料館などによると、博多港は終戦から約1年5か月の間に、約139万人の引き揚げ者を受け入れており、佐世保港(長崎県佐世保市)と並ぶ最大級の引き揚げ港。一方で、約50万人の在日外国人も博多港から祖国へ帰った。

 資料館は総務省から運営委託を受けており、年に3回、巡回展を開催。高倉学芸員は「今やアジアを代表する国際貿易港・博多港にはかつて、過酷な避難生活を余儀なくされた人たちがようやくたどり着き、新しい生活の第一歩を踏み出したという事実があったことを心に刻んでほしい」と話している。

 開場時間は午前9時30分~午後6時(22、23日は午後8時まで)。入場無料。問い合わせは資料館(03・5323・8709)へ。

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