ヒマワリの種結んだ絆 古賀・小野小児童が3年前飛ばす

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

柳沢さんから届いた種を手に笑顔を見せる斉藤さん(右)と木部校長
柳沢さんから届いた種を手に笑顔を見せる斉藤さん(右)と木部校長
漂着した種から育ったヒマワリ(上部右端)と柳沢さん(柳沢さん提供)
漂着した種から育ったヒマワリ(上部右端)と柳沢さん(柳沢さん提供)
鮮やかな花を開いた「風船ヒマワリ」(2018年7月撮影、柳沢さん提供)
鮮やかな花を開いた「風船ヒマワリ」(2018年7月撮影、柳沢さん提供)

 新型コロナウイルスの影響で臨時休校していた古賀市立小野小学校(418人)にこの春、愛媛県の男性からヒマワリの種が届いた。2017年に当時の3年生が風船を付けて飛ばした種が、200キロ余り離れた同県の山中に漂着。偶然拾った男性が育て、収穫した種を“古里”に帰した。同校が完全再開する6月1日、6年生になった児童らが校内の花壇に植える。

 風船を飛ばしたのは同年11月12日。校内で育てたヒマワリの種を、3年生一人ひとりが封筒に入れ、名前とメッセージを書き添えて空に放った。

 7日後の19日、愛媛県久万高原町。標高1000メートル辺りの山中を車で走っていた柳沢利浩さん(59)が、林道脇の落ち葉の上にある封筒に気づいた。斉藤恵愛めいさん(11)が飛ばしたもので、<これは、ヒマワリのたねです。ぜひ、うえてみてください。花ことばは、あなたはすばらしいです。>と書かれ、1粒の種が入っていた。

 柳沢さんは小野小に連絡。同校と斉藤さんは、「1粒では寂しいから」と追加で種を贈った。

 柳沢さんは、松山市内で営む木工所の敷地などに種を植えた。すると翌18年の夏、無事に花が咲いた。このうち、飛来した種から育ったヒマワリは高さ3・1メートルになり、180粒の種が採れた。それらを植えると、19年にも花開いた。

 木工所は松山空港のそばにあり、ヒマワリの花の向こうに、福岡行きの飛行機が離陸するのが見える。「ヒマワリもあんなふうに空を飛んで、古里に帰りたいんじゃないかな」。そう感じた柳沢さんは、「風船ヒマワリ」から採れた2年分の種を小野小に贈ることにした。

 同校に届いたのは、臨時休校中の4月15日。木部里美校長は「新型コロナの影響で世の中に殺伐とした空気も漂う中、予期せず人のぬくもりを感じ、胸がいっぱいになった」と言う。同様に感激し、涙ぐむ教員もいたという。6年生になった斉藤さんは「海や山を越えて遠いところに届いたことも、種が帰ってきたこともびっくりした。本当にうれしい」と笑顔を輝かせる。

 風船ヒマワリの“子孫”は、柳沢さんの母校など久万高原町の四つの小学校でも栽培されている。柳沢さんは「よくぞ空を飛んで、やって来てくれた。いい巡り合いでした」と話している。

無断転載・複製を禁じます
1244492 0 ニュース 2020/05/28 05:00:00 2020/05/28 05:00:00 2020/05/28 05:00:00 柳沢さんから届いた種を手に笑顔を見せる斉藤さんと木部校長 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/05/20200527-OYTNI50025-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ