大牟田松屋をもう一度 市内で展示、当時の包装紙など40点
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2004年に閉店した大牟田市の百貨店「大牟田松屋」を懐かしんでもらおうと、同市不知火町の飲食店「ROOTH2―3―3」が、当時の包装紙や1960年代の広告チラシなどを展示するプロジェクトに取り組んでいる。24日まで。
大牟田松屋は1937年に開店。屋上遊園地や食堂などがあり、石炭産業で栄えた街で市民の憩いの場として67年間にわたり親しまれた。
「ROOTH2―3―3」運営会社の後藤倫社長によると、20~80歳代の来店客との会話で、松屋の思い出話がよく出てくるという。そこで、市内在住の服飾デザイナー中村アキヒロさん(35)と共同で「大牟田松屋ハレノヒプロジェクト」を企画し、来店客や元従業員らに展示品の提供を呼びかけた。
店内に展示しているのは、屋上遊園地などの写真、赤や青のリボンのロゴが入った包装紙、店歌の歌詞カードなど約40点。当時のロゴを使って中村さんがデザインしたTシャツやトートバッグも販売している。
14、15日には店内で、かつて松屋に出店していた菊水堂が、「あんトースト」と「食べるミルクセーキ」を80年代の価格の250円と400円(いずれも税別)で提供する。収益の一部は、市内で大規模な冠水被害が発生した九州豪雨の義援金として、市に寄付する。
プロジェクトは今後も続ける計画で、後藤社長は「市民が恋い焦がれる松屋の再現に取り組みたい」とし、ゆかりの品々の提供を呼びかけている。
午前10時~午後5時。水曜定休。問い合わせは「ROOTH2―3―3」(092・984・1131)へ。