玉虫装飾馬具 「国際性を物語る証拠」 古賀・船原古墳で有識者
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古賀市の国史跡・船原古墳で出土した玉虫装飾の馬具。国内初の発見に、記者会見に臨んだ有識者や市関係者からは、歴史的意義を強調する声や、今後のまちづくりに生かす意気込みが聞かれた。
見つかった馬具は、馬の尻や胸を飾るペンダント状の装飾「
古賀市で開かれた記者会見では、市教委文化課の西幸子さんが、馬具の構造や意義を解説した。
杏葉の装飾に玉虫の羽が敷き詰められていたことについて、船原古墳の遺物調査などに助言する今津節生・谷山北地区遺跡群調査指導委員会会長(奈良大教授)は「装飾の材料としての玉虫は、国内では超一級、最高級の工芸品に使われている」と意義を説明。大陸との関係を示す遺物であることも指摘し、「日本の玄関口だった博多湾に近い古賀市で見つかったことは、この地の重要性、国際性を如実に物語る証拠だ」と強調した。
田辺一城市長は玉虫が幸運を呼び込むとされていることに触れ、「世界の状況が厳しい中、社会に明るいメッセージを発することになる。今回の発見をこれからのまちづくりにもつなげていきたい」と声を弾ませた。
◇きょうから一般公開
玉虫装飾の馬具は、14日から古賀市立歴史資料館で開催される「国史跡船原古墳展」(観覧無料)で一般公開される。12月20日まで(11月23日を除く月曜と、同24日は休館)で、開場は午前10時~午後6時。
また、最新の調査結果に関する講演会が11月28日午後2時から、リーパスプラザこが交流館多目的ホールで開かれる。吉村靖徳・九州歴史資料館文化財調査室長が講師を務め、市教委文化課の西幸子さんの報告もある。定員80人(先着順)。オンラインでも視聴できる。申し込み・問い合わせは同課(092・940・2683)へ。