「水不足」行橋、苅田懸念続く…油木ダム 貯水率平年の半分未満

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湖底があらわになった油木ダム(7月6日)
湖底があらわになった油木ダム(7月6日)

 西日本の多くの地域で観測史上最も早く梅雨明けしたことで、水源の約8割を油木ダム(添田町)に頼る行橋市と苅田町では、水不足への懸念が続いている。記録的な少雨の影響で貯水率は4日現在33・6%と、平年同時期の半分に満たない。両市町は水道の断水を行うことも想定して対策を進めている。(杉尾毅)

 「入学以来、一度もプールに入ったことがない」

 油木ダムの貯水率の悪化を受け、小中学校のプール授業の開始を見合わせている行橋市の泉中の3年男子生徒(14)が嘆いた。同市では、2019年にも貯水率の激減でプール授業を中止。20、21年は新型コロナウイルス禍で中止となり、4年連続でプールから子どもたちの歓声が消えている。苅田町も20年からプール授業を開いていない。泉中の3年女子生徒(14)は「プール授業を今年こそは受けたい」と願う。

 県によると、県の主要18ダムの4日現在の平均貯水率は、平年の同時期に比べて18・2ポイント低い63・3%。北九州・京築地区では、行橋市などを流れる今川の上流に位置する油木ダムの貯水率が最も低い。ダム周辺の昨年10月~今年6月の降水量が平年の約6割にとどまったことが要因だ。1972年の貯水開始以来、最低の水準となり、6月20日には13・6%まで下がった。7月中旬の雨で回復したものの、再び下落に転じている。

 行橋市と苅田町は5月末以降、相次いで渇水対策本部を設置し、水道の給水圧力を10%下げる減圧給水を開始。6月28日に梅雨明けが発表され、行橋市は7月8日に15%の減圧に強化した。貯水率の悪化が続けば、断水せざるを得ない事態も想定され、給水支援の計画案の作成も進めている。

 油木ダムは過去にたびたび水不足に悩まされ、両市町は19年にも最大15%の減圧給水を行っている。県内の自治体関係者は「気象状況が建設時から変化し、現在の場所はダムの適地ではなくなっているのではないか」との見方も示す。

 次に雨が期待できるのは台風の時だが、行橋市の末松久典・防災危機管理室長は「災害の可能性を考えると来てほしくない」と複雑な思いを明かす。

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