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定点観測連載「いま ここから」

[大熊町大川原 11月] クマ 本当にいるの?

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役場近くに設置された注意喚起の看板(11日、大熊町大川原で)
役場近くに設置された注意喚起の看板(11日、大熊町大川原で)

 大熊町大川原の各所に10月下旬、黄色い看板が設置された。クマのシルエットに、赤字で「熊出没注意」とある。

 災害公営住宅に一人で住む仲野文江さん(73)は、注意を促すチラシも役場から受け取った。防災無線では繰り返し「クマを見かけたらすぐ逃げて」と呼びかけている。墓参りの時にイノシシに出くわしたことがある程度だが、「用事は明るいうちに済ませ、夜はできるだけ出歩かないようにしないと」と気を引き締める。

 きっかけは、県の農業総合センターが町内の畑に設置したセンサー式監視カメラにクマらしき黒い動物が映っていたことだった。原発事故の避難指示で人口が急減した地域では、イノシシやサルなどの被害がたびたび問題になっている。今年はクマ出没のニュースも全国で相次ぐ。「町民は高齢者が多い。被害が出てからでは遅い」と、町が注意喚起に乗り出す事態になっている。

 町名には熊の一字があり、公式マスコットキャラクターもクマ。森の生態系の頂点にある動物と、元々ゆかりが深い町なのかと思いきや、実はそうでもないらしい。

 大熊町は1954年、大野村と熊町村が合併して誕生した。町によると、熊町は常陸国の端という意味の「くま」から来ているとの説があり、動物とは関係ないようだ。

 県自然保護課によると、県内の主な生息域は会津と中通りの山間部。ただ、最近は浪江町や富岡町など浜通りでも毎年のように目撃情報がある。ツキノワグマ対策などを話し合う県保護管理検討会の座長で、東北芸術工科大の田口洋美教授(環境学)は「原発事故の避難の影響もあり、山菜採りなどで山に入る人が少なくなっている。阿武隈高地に生息域が拡大した可能性も否定できない」という。

 看板設置から約1か月。今のところ役場に目撃情報は一件も届いていない。農業総合センターの映像は、解析してみたところ、ネコだった可能性もある、という話になっている。

 クマはいるのか、いないのか。どちらにせよ注意するに越したことはないだろう。(鞍馬進之介)

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1654326 0 いまここから 2020/11/21 05:00:00 2020/11/21 05:00:00 2020/11/21 05:00:00 役場近くに設置された看板(11月11日午後0時32分、大熊町大川原で)=鞍馬進之介撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201126-OYTAI50007-T.jpg?type=thumbnail

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