[浪江町津島 10月]勉強、部活に充実感

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 今春で休校となった津島小学校最後の卒業生で、中学1年の須藤嘉人君(13)。今月20日、福島市の自宅を半年ぶりに訪ねると、体が引き締まり一段と大人びたきりっとした表情で出迎えてくれた。

 同小の仮校舎がある二本松市までスクールバスで30~40分かかっていた通学から一転、自転車で15分の近さにある福島市立野田中学校に通う。1年生126人で全校生徒は381人。津島小とは桁違いの規模に最初は不安もあったが、すぐに友達ができた。勉強では数学で初めて習った「負の数の計算」に苦戦しているが、自宅学習などを通じて少しずつ理解し「できるようになった」。一つ一つが大きな喜びだ。

 この半年間で最も印象に残っているのは、10月上旬に行われたフライングディスク大会に同級生と計3人で参加したこと。津島小の時も遊んだことはあったが、大会に出るのは初めて。数メートル先のゴールに向かって投げて入れば得点になるが、距離感と力加減が難しいという。試合は負けてしまったが、「小学校の時のように1人でやるよりは、みんなで一緒に頑張れたことが何より楽しかった」と充実感をにじませた。

 部活動は制作部に所属し、得意の絵を描いて楽しんでいる。好きなアニメのデッサンは友達に「欲しい」と言われるほど好評だ。津島小の時の教師たちからも、家庭で面倒を見ている祖母カノさん(70)に嘉人君の様子を尋ねる電話がよくかかってくるが、元気に学校に通っていることを伝えると安心している様子だという。

 家に帰ればスマートフォンのゲームに興じる普通の中学生。ただ最近、カノさんは家での嘉人君の口数が減ったように感じている。少し寂しさもあるが、「手を離れて成長した証拠。雨でも風でも自力で登下校するから立派だ」と半年間欠席がない孫の姿に目を細める。今後の目標については、「高校に進学できるよう、もっと勉強を頑張りたい」。ぽつりと語る中学校の運動着を着た嘉人君の背中が、半年前よりも大きく見えた。(石沢達洋)

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