認知症当事者体験語る

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「私がいつか皆さんのことを忘れても、皆さんが私を覚えていてくれればいい」と語る丹野さん(3日、南相馬市で)
「私がいつか皆さんのことを忘れても、皆さんが私を覚えていてくれればいい」と語る丹野さん(3日、南相馬市で)

南相馬 「周囲は自立見守って」

 高齢化社会で増える認知症への理解を深めようと、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された仙台市の会社員丹野智文さん(46)が3日、南相馬市で「認知症と共に生きる」と題して講演した。集まった約50人を前に、用意した原稿を読みながら自身の体験を語った。

 丹野さんは大学卒業後、大手自動車販売店でセールスマンとして勤務。認知症と診断される約5年前から物覚えが悪くなり、ノートに細かくメモするようになった。やがて客や同僚の名前も忘れるようになり、2013年に受診した。

 診断当初は「寝たきりになるのでは」といった不安にさいなまれたが、同僚の助けを得て仕事が続けられ、プライベートでも一人で外出することもできるなど、認知症でもできることがあると実感。「将来を悲観せず、一日一日を楽しく過ごそうと気持ちを切り替えた」と話した。

 丹野さんは「認知症だから何もできない人」とレッテルを貼られることが嫌だといい、周囲は「良かれと思って全てを世話するのではなく、本人が自立して行動できるよう見守ることが大事だ」と訴えた。

 講演は認知症当事者とその家族らでつくる公益社団法人「認知症の人と家族の会」相双地区会などが主催。同会の荒ヒサエ代表(79)は「当事者の切実な話を聞く貴重な場になった。誰もが気軽に支え合える社会になってほしい」と話した。

 厚生労働省の推計によると、2012年時点で462万人いた65歳以上の認知症の人は、25年には約700万人に増加する。一方、東京都健康長寿医療センターが今年7月に発表した調査結果では、65歳未満で発症する若年性認知症の人は3万5700人に上ると推計される。

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1520650 0 ニュース 2020/10/04 05:00:00 2020/10/04 05:00:00 2020/10/04 05:00:00 「私がいつか皆さんのことを忘れても、皆さんが私を覚えていてくれればいい」と語る丹野さん(3日午後2時34分、南相馬市原町区の市原町生涯学習センターで)=柿井秀太郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201004-OYTNI50012-T.jpg?type=thumbnail

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