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詩人・若松丈太郎さん死去

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在りし日の若松さん(遺族提供)
在りし日の若松さん(遺族提供)

南相馬在住、85歳 先月11日に詩集発行

 南相馬市在住の詩人、若松丈太郎さんが21日、腹膜播種はしゅで亡くなった。85歳だった。原発事故前から、原発に対する不安を訴える詩を発表し、今年3月11日にも原発事故などを扱った詩集「夷俘いふの叛逆」(コールサック社)を発行したばかりだった。23日夕、市内で近親者が集まって通夜が営まれ、交流のあった人は突然の別れを惜しんだ。

 若松さんは、岩手県奥州市出身。福島大学教育学部を卒業後、約35年間、県立高校の国語教師として教壇に立つとともに、詩人としても活躍。これまでに刊行した詩集は10冊を超える。南相馬市小高区ゆかりの作家埴谷雄高のファンで、埴谷・島尾記念文学資料館の開設にもかかわった。

 「夷俘の叛逆」には、原発事故や平和などに対する思いを込めた詩を集めた。「こどもたちの未来のために」という詩では、こんな言葉を紡いでいる。

 〈福島原発事故からまもなく三年 チェルノブイリ原発事故から二十七年 なりゆきの見えない事態がつづいている もうこんなことがないようにと わたしたちはなにをしたらいい こどもたちの未来のために〉

 巻末には「今後も詩を書けるかどうかは不確かだけれど、この『夷俘の叛逆』が、おそらくは生前最後の詩集になるにちがいないと意識する年齢に向きあっている」と書かれ、妻の蓉子ようこさん(84)は「本人には、どこか分かるところがあったのかもしれない。丈太郎の精神が全て詰まった本だと思っています」と話した。

 交流があった福島市の読書サークル「はにや会」元代表の水沢葉子さん(84)は埴谷に関するエピソードを間違えた時に、即座に指摘されたことを懐かしんだ。「言葉を愛する人だったから少しの間違いも許せなかったのかもしれない。普段は気さくで優しかった。また埴谷トークで盛り上がりたかった」と残念がった。

 告別式は5月2日午前11時、南相馬市原町区高見町のフローラメモリアルホール原町。喪主は蓉子さん。

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2007641 0 ニュース 2021/04/24 05:00:00 2021/04/24 05:00:00 2021/04/24 05:00:00 若松丈太郎さん(家族提供)(23日午後6時40分) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210424-OYTNI50002-T.jpg?type=thumbnail

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