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風水害へ備えが進化 災害情報集約 マイ避難」促進

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福島市で運用が始まったシステム。航空写真に河川の水位などが即時に表示される(福島市役所で)
福島市で運用が始まったシステム。航空写真に河川の水位などが即時に表示される(福島市役所で)

 集中豪雨などで洪水が起きやすい「出水期」に入り、福島市で災害情報の収集・発信を一括して行うシステムの運用が始まるなど、県内の自治体が対策を進めている。個別の避難行動を示すサイトの開設や防災意識を高める動画の投稿など風水害に備えている。

 福島市役所4階の防災対策室。60型モニターに市内の航空写真が映る。信夫山を中心に表示すると、北側の松川など周囲の河川が水色の線で表示され、水位の変化とともに黄や赤に色が変わる。5月12日から運用を始めた「災害対策オペレーションシステム」だ。

 台風19号に伴う暴風雨に見舞われた2019年10月12日、市は午後6時から深夜にかけて断続的に「レベル4(避難指示、勧告)」を発令した。刻一刻と変わる気象情報を基に、約150地域の避難情報をそれぞれ出して周知する作業は負担が大きく、迅速な対応が難しかった。

 新システムは、気象庁が発表する雨量や県管理河川の水位といった情報をサーバーに自動で集約。危険水位に達した場合は画面に表示され、警告音で知らせる。データ処理が速くなり、スムーズな情報発信が可能になった。

 避難情報は緊急速報メールやコミュニティーFMラジオなどに加え、新たに導入した防災アプリなどを通じて一括発信する。5月20日に改正災害対策基本法が施行され、災害の恐れが高いときに出す情報が「避難指示」に一本化。市の担当者は「シンプルで伝えやすくなった。市が迅速に判断して発信出来れば、より早い避難行動にもつながる」と期待する。

 県は、台風19号に関する災害対応検証委員会が昨年9月にまとめた最終報告書を基に、一人ひとりの適切な避難行動を示す「マイ避難」の取り組みを進める。8月には、避難情報や新型コロナウイルス感染防止のアドバイスを加えた冊子「ふくしまマイ避難ノート」の修正版を全戸配布する。

 台風19号で自宅が浸水した被災者へのインタビューや、拡張現実(AR)技術を使って水位の急上昇を実写化した動画「これまでの大丈夫が、いま危ない。」を今月1日から特設サイト(http://www.pref.fukushima.lg.jp/w4/ima-abunai/)で公開している。

 県災害対策課の平野井徹課長は「避難の早いスタートを切ってもらうことが命を守ることにつながる。災害の状況と避難情報を事前に理解し、水害に備えてほしい」と呼びかけている。

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2150798 0 ニュース 2021/06/24 05:00:00 2021/06/24 05:00:00 2021/06/24 05:00:00 福島市で運用が始まったシステム。航空写真に河川の水位などがオンタイムで落とし込まれている(午前11時41分、福島市役所で)=仲田萌重子撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210623-OYTNI50052-T.jpg?type=thumbnail

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