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県、観光誘致へ動画配信
県は、海の観光素材を生かした「ブルー・ツーリズム」を始めた。浜通りの食やマリンスポーツの魅力を収録した仮想現実(VR)の動画配信を14日に開始し、旅行会社による商品の開発も促す。福島第一原発にたまり続ける「処理水」の海洋放出で懸念される風評被害の
VR動画は相馬、双葉、いわきの地域ごとに、地元で水揚げされた鮮魚や浜焼きなどの食、サーフィンなど沿岸部の魅力を発信する内容となっている。VRゴーグルを使って視聴すれば、臨場感を味わうことができる。県の公式ユーチューブなどで国内外にアピールし、浜通りを訪れるきっかけづくりにする。
今年度中に旅行会社を対象にしたモニターツアーも行う。動画で紹介するスポットを巡り、海の観光に特化した旅行商品を新年度にも企画してもらいたい考えだ。
県は、東日本大震災の教訓を実際に見聞きして学ぶ「ホープツーリズム」に2016年度から取り組んできた。今後は、浜通りの豊かな自然や文化を体感するブルー・ツーリズムも柱に位置づけて観光客を呼び込む。23年に浜通りを訪れる観光客のうち、ブルー・ツーリズム関連で約300万人の入り込みを目指している。
政府も処理水の風評対策でブルー・ツーリズムを推進する方針で、新年度予算案には3億円を計上した。岩手、宮城、福島、茨城の4県を対象に、海水浴場などの施設の改修やコンテンツの開発などを支援する。
福島県観光交流課は「風評を払拭するためにも幅広く情報発信して興味をもってもらい、沿岸部への観光客を増やしたい」としている。