来月解禁 「ヤミ」監視強化も

民泊申請足踏み15件

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民泊に関する説明を県担当者から聞く参加者たち(11日、高山市で)
民泊に関する説明を県担当者から聞く参加者たち(11日、高山市で)

 一般のマンションや民家などの部屋を旅行者らに有料で貸す「民泊」の解禁まで1か月を切った。訪日外国人観光客の増加で宿泊施設の需要が膨らみ、新たな宿泊先として期待されているが、現在の県内の申請件数は15件。県は「まだ様子を見ている人も多いのでは」とする一方、無届けで宿泊事業を営む「ヤミ民泊」の横行に目を光らせている。(古和康行)

 住宅宿泊事業法(民泊法)が6月15日から施行されるのを前に、今月、高山市と岐阜市の2会場で民泊の運営希望者らへの説明会が開かれた。両会場には計約160人が参加。県の担当者から必要書類や順守事項などについて説明を受けた。

 高山市で文化財の古民家を所有する女性(46)は「文化財の維持管理のため、制度を活用できないかと思った」と話す。岐阜会場で参加した岐阜市の無職吉田正さん(61)は「夫婦で暮らしており、自宅の1階部分が空いている。そこで民泊を開いて、第二の人生を楽しみたい」と期待に胸を膨らませた。

 訪日客の増加を背景に、県内の外国人宿泊者数も2014年の約59万人から、昨年は約93万人と大幅に増加しており、県は20年には150万人を目指している。

 観光庁の統計によると、今年2月(速報値)の県内宿泊施設の客室稼働率は、高山市が70・9%で最も高く、下呂市が65・7%、岐阜市が64・4%と続く。古田肇知事は「観光地ではフル稼働している宿泊施設もあり、民泊を活用していく」と意欲を見せる。

 ただ、県生活衛生課によると、今月18日現在、県内で届け出があったのは15件で、いずれも必要書類の不備などで受理されていない。同課は「相談などは200件ほど寄せられており関心は高いと感じているが、まだ様子を見ているのでは。申請を受けた分については施行に間に合うよう指導をしたい」としている。

 無許可で宿泊事業を行う「ヤミ民泊」への対策も急務だ。民泊法では届け出制だが、現在の制度では、旅館業法に基づき自治体の許可が必要。しかし、県が4月に行った大手民泊仲介サイトの調査では、許可が確認できない事業者が57あった。トラブルや苦情は寄せられていないというが、県は「無許可では『何をしているか分からない』という近隣住民の不安につながる」として、こうした事業者の情報を市町村や県警に提供した上で、行政指導を行っている。

 これまでも、昨年11月からの約半年間で23の事業者に対して、仲介サイトからの削除や許可の取得を指導したといい、同課の担当者は「民泊法が施行されると、立ち入り検査の権限が強化される。安心して宿泊してもらうためにも、無届け業者への対応を強化していく」と話した。

 住宅宿泊事業法(民泊法) 年180日を上限に、一般のマンションや民家の部屋を旅行者に有料で貸す制度を定めた法。運営者は自治体への届け出が必要で、近隣住民からの苦情への対応や顧客名簿の作成などが義務付けられる。違反した場合は、懲役または罰金が科せられる。都道府県や政令市・中核市などは条例で独自に規制が出来る。

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22722 0 ぎふ発 2018/05/22 05:00:00 2018/05/22 05:00:00 民泊に関する説明を県担当者から聞く参加者(11日、高山市上岡本町の飛騨総合庁舎で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180521-OYTAI50013-T.jpg?type=thumbnail

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