飛騨牛海外へ売り込め

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牛舎で飼育されている飛騨牛(23日、高山市で)
牛舎で飼育されている飛騨牛(23日、高山市で)

 海外で県産ブランド牛の飛騨牛を提供する「飛騨牛海外推奨店」が、12の国・地域で計40店に達している。牛肉の輸入が今年5月に解禁されたオーストラリアへ飛騨牛を輸出したことから、県は28日にメルボルンのレストランで試食会などのプロモーションを展開する。秋以降には香港、英国、スペインでフェアの開催を予定。世界に向けた売り込みを活発化させている。(古和康行)

 

 「客の評価高い」

 

 飛騨牛海外推奨店は、県やJA全農岐阜などでつくる飛騨牛銘柄推進協議会が、年間50キロ以上を輸入しているレストランや食肉販売店に優良店のお墨付きを与える制度。2008年度から始まり、認定されると看板などで「推奨店」と示すことができる。古田肇知事のトップセールスなどを通じて推奨店を増やしており、現在、飲食店が35店、食肉販売店が5店に上る。

 飛騨牛は、欧州などでは創作料理の食材として使われ、アジアではしゃぶしゃぶが人気という。昨年9月、推奨店に認定されたフランス・コルマール市の「JY’s(ジャイス)」では、飛騨牛のポワレなどを提供している。同店は「ミシュランガイド」で二つ星を獲得した名店。レストランオーナー兼シェフのジャン・イブ・シュリンガー氏は「飛騨牛は客からの評価も高い。これからも飛騨牛を使ったおいしい料理を提供していきたい」と話したという。

 

 フェア開催

 

 県は08年度以降、推奨店の認定と並行して、各国で「飛騨牛フェア」を開催。現地の日本大使館の情報や評判などを基に店舗を選び、メニューの試作用の肉を提供したり、広告費を負担して現地の人に味わってもらったりしている。

 こうした取り組みが実を結び、08年度には0・3トンだった飛騨牛の海外輸出量は、17年度は12月末時点で28・9トンと大幅に増加した。

 県農産物流通課によると、17年度、東京都中央卸売市場食肉市場で取引された和牛の枝肉の平均単価は1キロあたり2840円だったのに対し、飛騨牛は3389~3608円。海外戦略には、少子高齢化が進む国内で、将来的に「高級食材」の需要が頭打ちになるのを懸念し、国外の富裕層に向けて販路の拡大を図る狙いがある。

 同課の担当者は「飛騨牛は県のリーディングブランドになってほしい。海外での評価を高め、広くその魅力を知ってもらいたい。県産品の世界進出にもつながれば」と力を込める。

 

 豪州でもPR

 

 高山市の飛騨ミート農業協同組合連合会(JA飛騨ミート)が厚生労働省に申請し、全国で初めてオーストラリアへの輸出食肉取り扱い施設として認定され、先月、食肉加工したA5ランクの飛騨牛約50キロを同国へ輸出した。28日にメルボルンのレストランで予定しているプロモーションでは、現地のシェフや食肉バイヤーら約50人を対象に、JAの関係者が飛騨牛の紹介や食肉処理の方法を説明し、調理の実演、しゃぶしゃぶやステーキの試食などを行う。

 JA飛騨ミートの小林光士常務は「飛騨牛の脂の甘みや、とろけるような舌触りは世界で通用するはず。おいしさでオーストラリア産牛肉に負けないというところを示していきたい」と自信を見せている。

◆飛騨牛◆ 14か月以上肥育された黒毛種で、〈1〉飼養期間が最も長い場所が岐阜県内〈2〉牛枝肉格付で肉質が3等級以上――などの条件を満たし、飛騨牛銘柄推進協議会が認定・登録したブランド和牛。2002年と07年には「和牛のオリンピック」と呼ばれる全国和牛能力共進会で最優秀枝肉賞を受賞した。

◆飛騨牛海外推奨店の数

アジア 

台湾1、香港5、タイ8、マカオ3、シンガポール2、フィリピン2

 

欧州

英国6、オランダ3、フランス2、ベルギー、1、ルーマニア1、

 

北米

カナダ6

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37861 0 ぎふ発 2018/08/24 05:00:00 2018/08/24 05:00:00 牛舎でくつろぐ飛騨牛(23日、高山市清見町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180823-OYTAI50014-T.jpg?type=thumbnail

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