乗客最少 来季以降も危機感

長良川鵜飼 豪雨で打撃

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鵜飼観覧船乗り場付近では、豪雨の影響で積もった土砂を重機で撤去する作業も行われた(7月13日撮影)
鵜飼観覧船乗り場付近では、豪雨の影響で積もった土砂を重機で撤去する作業も行われた(7月13日撮影)

 岐阜市の長良川鵜飼うかいが15日、閉幕した。豪雨や台風の影響で観覧船の乗船客数は過去最少となり、毎年約2億円の赤字を出している観覧船事業は大きな打撃を受けた。市は「来季以降も同様の事態が起こりうる」と危機感を募らせており、鵜飼いの安定的な実施に向けた対策を模索している。(増実健一)

 

◆10万人割り込む

 

 今シーズンの観覧船運航中止日数は過去最多の42日に上り、それまで最多だった1959年の26日を大幅に上回った。乗船客数は統計が残る65年以降で最少だった2004年の10万243人を大きく下回る7万6330人で、初めて10万人を割り込んだ。

 運航中止が多発したのは、豪雨や強風などの荒天のほか、雨による増水で観覧船乗り場付近に土砂が積もり、川底が浅くなるなどして川の流れが速くなったことが原因だ。7月に土砂撤去作業が行われたが、その後再び積もり、水位が低くても、流れが急で安全性が保てないと判断され、中止となるケースが相次いだ。

 長良川を管理する木曽川上流河川事務所は「7月の豪雨や9月の台風21号の影響が大きいが、今年は4月から雨が多く、それまでに例年より土砂が積もっていたとみられる」としている。

 

◆宿泊客にも影響

 

 影響は鵜飼いの観覧客を主要客としている長良川温泉にも及んでいる。岐阜長良川温泉旅館協同組合によると、運航中止が長引いた7月には、宿泊客数が前年比で2割近く減少。8月は岐阜市などで開催された高校総体の影響などもあり、客足が戻ったが、9月は前年より約8%減った。

 鵜飼観覧船事業自体も93年から赤字が続いているだけに、柴橋正直市長は9月の定例記者会見で、「今回の事態は、来年以降も起こりうると考え、対策を取らなければならない」と危機感を示した。杉山雅彦鵜匠代表も「鵜飼いができるのは当たり前という前提を改めさせられた。鵜飼いを安定的に継続するには、どうすればいいか考えていかねばならない」と話した。

 

◆今後の対策協議

 

 市の観光関係者からは、京都の鴨川のように、河原に川床を設けて観覧するスタイルにするなどの案が出されているといい、市は、12月に土砂撤去を行うと共に、今後、同様の問題が起こった際の対策を長良川を管理する国や専門家と協議する方針だ。

 一方、関市の小瀬鵜飼も、悪天候の影響で運航中止が相次ぎ、屋形船を運営する関遊船によると、中止日数は記録が残る07年以降で最多の39日に上り、乗船客数も昨季から2265人減の5973人にとどまった。

 同社の永田千春事務長(60)は「オフ期間にしっかり準備を整え、来シーズンの挽回に備えたい」と話した。

無断転載禁止
44780 0 ぎふ発 2018/10/17 05:00:00 2018/10/17 05:00:00 損傷した堤防の復旧工事(7月13日午前10時21分、岐阜市で)=増実健一撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181016-OYTAI50007-T.jpg?type=thumbnail

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