旅館後継 地域おこし隊に

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本巣市が募集 企業と隊員結びつける

後継ぎの地域おこし協力隊を募集している住吉屋(本巣市で)
後継ぎの地域おこし協力隊を募集している住吉屋(本巣市で)

 本巣市は、後継者難に悩む老舗旅館の後継ぎとなる地域おこし協力隊の募集を始めた。同市の協力隊任期満了後の定住割合が高く、使命感を持つ隊員であれば旅館経営も務まるのではないかと判断。旅館側も「やる気のある人に来てほしい」と期待している。企業の事業承継が全国的に課題となる中、総務省は「後継ぎの協力隊を募集するのは珍しい」と注目している。(増実健一)

 後継ぎを探すのは、本巣市根尾市場の老舗旅館「住吉屋」。歴史は江戸時代までさかのぼる。近くの国天然記念物の名木・根尾谷淡墨うすずみ桜の保存に尽力した作家宇野千代(1897~1996年)がたびたび利用した由緒ある旅館だ。

 現在の代表は、7代目となる小野島史郎さん(70)。一人息子が森林組合に入り、後継者がおらず事業承継は難しいと判断。一時は自分の代で旅館をたたむことも考えたという。

 しかし、数年前にそば打ちを学び、旅館の看板メニューになったことから、やる気を取り戻した。昨年、そば打ち機を導入して生産量を増やし、近隣の観光拠点へ納入するなど事業拡大にも意欲を見せる。

 小野島さんが経営する旅館のように、同市でも事業承継は喫緊の課題だ。県によると、地方の伝統を守りたいという20~30歳代の移住希望者は増えている。2012年度以降に採用された9人のうち、6人が任期満了後も同市に住んでいるか住んでもいいとしており、定住割合も高く、市は協力隊に着目。後継者探しに苦慮する地元企業と隊員を結びつける取り組みを始めた。

 林業が衰退し、過疎化が進む根尾地区。市職員が商店など一軒一軒を訪ね歩き、後継者を募集するかどうかを確認したところ、小野島さんが家族会議を経て手を挙げた。「自分の代でつぶしたくはない。旅館業は大変だが、情熱あふれる人に来てほしい」と話す。

 応募条件は、着任日時点で20歳以上40歳未満であることや、現在は東京、大阪、名古屋の3大都市圏に住み、採用後は本巣市北部に居住できることなど。3年間の任期を事実上、「修業期間」と位置づけ、看板メニューの十割そばの作り方も学ぶ。面接には小野島さんも同席する予定だ。問い合わせは、本巣市企画財政課(0581・34・5024)。

地域おこし協力隊 過疎地域などの自治体が、都市部から移り住んだ人を隊員として募集する総務省の制度で、2009年度に始まった。1~3年間、雇用される。活動費は1人400万円が上限で、国が自治体に交付する。隊員の一部は任期満了後も定住し、活性化に寄与している。

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467803 0 ニュース 2019/03/01 05:00:00 2019/03/01 05:00:00 2019/03/01 05:00:00 後継者を募集している住吉屋(15日、本巣市で)=増実健一撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190228-OYTNI50016-T.jpg?type=thumbnail

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