科学誌に足尾鉱毒 太田 根絶同盟会を紹介

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足尾銅山鉱毒事件を特集した雑誌「日本の科学者」
足尾銅山鉱毒事件を特集した雑誌「日本の科学者」

 足尾銅山(栃木県日光市)の鉱毒被害が再び起きないことを目指す渡良瀬川鉱毒根絶太田期成同盟会(太田市)の活動が、大学教授らで作る「日本科学者会議」が編集する月刊誌「日本の科学者」(本の泉社)の8月号で取り上げられた。

 この特集のタイトルは「足尾銅山鉱毒事件を捉えなおす」。鉱毒の影響が今なお続いていることを示すため、同会議が同盟会に執筆を依頼し、板橋明会長と市民グループ「田中正造大学」(栃木県佐野市)の坂原辰男事務局長が担当した。

 足尾鉱毒事件は田中正造が被害農民の救済に力を尽くしたことで知られるが、戦後も銅の精錬かすが渡良瀬川に流出するなどして流域の農業に打撃を与え続けた。同盟会は銅山を所有する古河鉱業(現・古河機械金属)を相手取って国の公害等調整委員会に調停を申し立て、1974年5月に古河側が初めて鉱毒の責任を認め、被害補償金を支払うことで調停が成立した。

 銅山は88年に精錬事業を終えたが、鉱業廃水は今も止まらず古河機械金属は浄化処理や堆積たいせき場の管理を続ける。同盟会は毎年秋に現地の管理状況をチェックする「山元調査」を行い、古河側との意見交換を重ねている。同誌の記事で板橋会長らは「渡良瀬川の水は農業や水道に使われており、水源の足尾山元に関心を持ってもらえるような取り組みが必要と痛感している」と結んでいる。

 特集ではこのほか、東京電力福島第一原発事故と足尾鉱毒事件の共通性や、欠点もある人間として田中正造の実像を示したうえで、その考え方の現代性を問いかける記事をまとめている。同誌8月号は800円(税込み)。本の泉社(03・5800・8494)のホームページから購入できる。

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1497041 0 ニュース 2020/09/24 05:00:00 2020/09/24 05:00:00 2020/09/24 05:00:00 足尾鉱毒事件を特集した雑誌「日本の科学者」(8日午後1時56分) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200923-OYTNI50028-T.jpg?type=thumbnail

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