生産者と消費者 幸せに

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マーケットで出店者と語り合う山田さん(左、東広島市西条栄町で)
マーケットで出店者と語り合う山田さん(左、東広島市西条栄町で)

 ◇マーケット「ひとむすびの場」を開く 山田 芳雅さん 25

 広島大を卒業し、現在は中山間地域の東広島市豊栄町で活動する。在学中の2016年に、東広島市中心部の西条中央公園で、市内各地の農家やパン屋などが出店する「東広島マーケット ひとむすびの場」をスタートさせた。出店イベントはこれまでに20回以上開催。毎回約1000人の来場者が訪れるまでになった。地域内でヒト、モノ、カネの循環をつくっていくのが目標だ。

 実家は茶農家。両親は大手飲料メーカーに茶葉を納入していた。小さい頃から作業を手伝っており、身近な存在だった農業の地位を向上させるにはどうすればいいのかと考え、広島大生物生産学部に入学した。

 大学3年生の時に休学し、苦手な英語と農業を学びたいと、14年5月米国に渡った。

 行き先は米ワシントン州シアトル市近郊にあるバション島の有機農家。一軒家を貸してもらい、周りに日本人がいない生活が、1年あまり続いた。

 花や野菜の苗を育てるのが主な仕事。ズッキーニ、トマト、ペッパー、カボチャ、ヒマワリ、ビオラなどいろんな種類の苗を育てた。種をまいて水をやったり、成長具合に応じて苗を植え替えたり、朝から晩まで働いた。

 それでも、「これからどうやって生きていこう」と自問自答する日々。立ち止まって考えるにはちょうどいい環境で、答えは出なかったが、いい足踏みだった。

 週末にはシアトル市中心部などで開かれるファーマーズマーケットに出店。生産者と消費者がじかに顔を合わせ、お酒や音楽の演奏、踊りを楽しんだ。消費者は「野菜はこの人から買う」という意識を持ち、生産者も消費者のニーズに合わせて野菜を生産していた。「農業を仕事として成り立たせるにはどうすればいいのか」。意識の違いに気づかされた。

 日本で、地産地消のマインドを持ってもらうきっかけになればと、帰国後の16年2月、大学の仲間2人と学生団体「東広島ひとむすび」をつくった。

 ゼロからの出発で、出店者を集めるところからスタート。営業の仕方も知らず、「マーケットを開きたい」と一人で農家やパン屋に飛び込んでいった。徐々に「おもしろいんじゃない、応援するよ」という声が増え、同年5月に約20店を集めて、初めてマーケットを開催。知名度も高まり、17年6月には継続して活動するために、「合同会社ひとむすび」と法人化した。

 できることを少しずつ積み重ね、東広島にとって必要な組織にしたいと見据えている。そして、「生産者も消費者も、マーケットに関わる人たちが幸せになってほしい」と願う。(松田祐哉)

 

 <やまだ・よしまさ> 1993年生まれ、三重県四日市市出身。中学、高校時代はハンドボールに打ち込んだ。2017年4月に豊栄町の地域おこし協力隊員になり、9月に広島大を卒業。同町で羊毛を加工し、特産品化を目指すプロジェクトも始めている。

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55657 0 人あり 2018/12/24 05:00:00 2018/12/24 05:00:00 マーケットで出店者と語り合う山田さん(左)(東広島市西条栄町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181223-OYTAI50005-T.jpg?type=thumbnail

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