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「経年変化を楽しみ、長く使ってください」と話す村上さん夫妻(福山市で)
「経年変化を楽しみ、長く使ってください」と話す村上さん夫妻(福山市で)

雑貨店を経営する 村上 竜真さん 36 涼子さん 33(福山市)

 「どんな店にしようかと考えた時、『育てる』という言葉が頭に浮かんだんです」。今年2月に竜真さん、涼子さん夫妻が福山市多治米町にオープンしたユニークな名前の雑貨店「mono(物)+iku(育) 育む、暮らしの道具店」。経年変化するもの、生活に長く寄り添うもの、昔から受け継がれているものを中心に集めた。

 よりすぐった生活雑貨は数百点。陶器は使っていくうちにひび割れのような模様が広がっていく。レザー商品は洗い方や回数によって色やしわが変化し、新品の時とは別の表情が見られる。涼子さんは「自分の好みに合わせて雑貨を育てられますよ」とほほえむ。

     ◇

 学生時代からファッションに興味があった竜真さんは、2年前まで福山市内のアパレルメーカーで経理を担当していた。「2人で雑貨店をやらないか」。ある日、市内の雑貨店に勤めていた涼子さんに持ちかけた。自分たちの経験を生かした仕事を2人で花開かせたいと思ってのことだった。

 涼子さんは、すぐには賛成しなかった。勤務する雑貨店は、小学生の時から「将来はここで仕事をしたい」と憧れていた場所。広島市内の専門学校で雑貨の取り扱い方などを学び、その夢を実現していた。竜真さんが会社を辞めることにも不安を抱いた。

 しかし、竜真さんはあきらめなかった。「一緒に店をやったら楽しいと思わん?」「店を持ちたいという夢をかなえてあげる」などと何度も熱弁をふるった。最後は、涼子さんが根負けした。「不安を払いのけて余りあるほどの熱意に負けました」と話す。

     ◇

 店では優れた商品というだけでは仕入れない。作家やメーカーが商品への思いを発信しているかが大事な基準だ。「作り手の思いを伝えれば、購入者も愛着を持ってくれる」と竜真さん。実際に2人で使ってみて、良いと感じることも条件の一つだ。

 例えば「永久交換保証」をうたい文句にする靴下。丈夫さを売りにし、穴が開いたら無料で新品と交換してくれるという。「『お客様と生涯をともにするソックス』というメーカーの思いがひしひしと伝わってきます」と評価する。

 新型コロナウイルスの猛威は収まらず、自宅で過ごす時間が増えている。竜真さんは「家にいると雑貨を使う機会も増える。この店がモノを大切にするという考えを持つきっかけになれば」と意気込んでいる。

(大島渉)

 むらかみ・りゅうま、りょうこ 竜真さんは愛媛県今治市出身。大学ではコンピューター関連の勉強に励んだ。涼子さんは福山市出身。「雑貨屋さんで働くために人生をささげてきた」と笑う。子どもができたら、知育玩具のようなものも置きたいという。通常は火曜定休。問い合わせは「mono+iku 育む、暮らしの道具店」(090・8606・9188)。

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2029187 0 人あり 2021/05/04 05:00:00 2021/05/04 05:00:00 「経年変化を楽しみ、長く使ってください」と話す村上さん夫婦(福山市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210504-OYTAI50003-T.jpg?type=thumbnail

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