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記者回顧2020<上>新型コロナ 見えぬ敵と我慢比べ

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緊急事態宣言に基づく休業要請を受け、シャッターを閉じた店が目立つ宮島表参道商店街(4月22日、廿日市市宮島町で)=金沢修撮影
緊急事態宣言に基づく休業要請を受け、シャッターを閉じた店が目立つ宮島表参道商店街(4月22日、廿日市市宮島町で)=金沢修撮影
県内での再拡大を受け、感染防止対策の徹底を呼びかける湯崎知事(12月11日、県庁で)
県内での再拡大を受け、感染防止対策の徹底を呼びかける湯崎知事(12月11日、県庁で)

 将来の教科書に掲載されるのは、人々がマスクを着けて街中を歩く姿か、閑散とした観光地の光景か――。

 新型コロナウイルスに振り回された1年だった。東京五輪・パラリンピックで華々しく彩られるはずだった2020年は一転、経済の停滞に見舞われ、「密」になる娯楽などの大半が中止や延期となる事態に陥った。そして今も、長いトンネルを抜け出せずにいる。

 「Go To トラベルの停止で、観光客数が極端に減った。また厳しくなってきた」。1912年創業の老舗旅館「錦水館」(廿日市市宮島町)の志熊聡支配人(58)は声を落とす。

 国の観光支援事業「Go To トラベル」が始まってから9月以降に客足が戻り、年末年始の予約率は95%に達した時期もあった。それが感染の再拡大と「トラベル」の停止でキャンセルが続出し、再び3割程度に落ち込んでいるという。

 志熊支配人は「宮島全体でも、いつまで持ちこたえられるか分からない。一日も早くワクチンの接種が始まり、元に戻ってほしい」。

 県内で最初の感染者が発表されたのは、3月7日だった。全国に緊急事態宣言が発出された4月の感染の「山」は、外出自粛や休業要請などの対策で抑え込んだ。7、9月に始まった山も乗り越えたものの、12月は1日の感染者数で最多を更新する日が相次ぐ。

 県は来年1月3日までを「集中対策期間」と設定し、広島市中心部の飲食店に営業時間を午後8時、酒類の提供時間を午後7時までに短縮することなどを要請。応じた店舗には協力金を支給する。ただ、「見えない敵」との我慢比べに、経済的にも社会的にもコロナ疲れが蓄積している。

 県の台所事情も厳しさを増す。県財政課によると、災害時などに緊急の支出に充てる「財政調整基金」の残高は、23日時点で約82億円と底をつきつつある。コロナ対応は国が大半を負担し、県の持ち出し分は約10億円にとどまるというが、来年度以降は不透明だ。

 法人関係を中心に税収の落ち込みが予想され、同課の高橋大輔課長は「18年の西日本豪雨直後の対応には約100億円を要した。現在の残高は決して十分とは言えない水準で不安が残る」と懸念する。

 一方で「新しい生活様式」が社会の革新をもたらす兆しもある。テレワーク導入などが進み、働き方の見直しにつながった。音楽業界などで無観客ライブがビジネスモデルの一つとして根付き始め、ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」などを活用した交流は、遠く離れた家族や友人らとの絆を深めた。コロナ対策を契機に、次の時代が切り開かれることを期待したい。(飯田拓)

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1724696 0 ニュース 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00 2020/12/24 05:00:00 シャッターを閉じた店が目立つ宮島表参道商店街。新型コロナウイルスの緊急事態宣言に基づき、広島県でも事業者への休業要請が始まる、同県廿日市市の宮島にある世界遺産・厳島神社の参道もほとんどの店舗が休業し、シャッター通りとなった。広島県廿日市市の宮島で。2020年4月22日撮影。同月23日大阪朝刊「広島 休業要請始まる」掲載。★紙面掲載画像は「CMYK」★ https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/12/20201223-OYTNI50030-T.jpg?type=thumbnail

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