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「3人組」で音楽 迷いなし コロナ、仲間の療養…

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「みんな戻ってくる」信じて

中央のボーカルの立ち位置を空けたまま、熱い演奏を見せる木村さん(右)と加藤さん(左、広島市中区で)
中央のボーカルの立ち位置を空けたまま、熱い演奏を見せる木村さん(右)と加藤さん(左、広島市中区で)

 新型コロナウイルスの逆風にも負けず、病気療養中のボーカルの帰りを待ちながら活動を続けるアマチュア「3人組」のパンクロックバンドがある。広島市中区幟町のライブハウス「広島CAVE―BE」を拠点にする「Theラストボーイズ」だ。メンバーは「苦しい時こそ、音楽でみんなを元気にしたい」と話す。(飯田拓)

中区拠点のアマバンド

 「色んなことがあるけどさ、文句言ってたって始まらんよな。できることから始めようや」

 10日夜に無観客配信が実施された同ライブハウスの演奏会場で、小学校の臨時教員でギター担当の木村健士さん(29)が曲の合間に、カメラの向こう側に語りかけた。記録的な寒波が襲い、同市中心部でも雪が舞った冷たい空気とは違い、ステージ上は熱気に包まれていた。ただ、そこに並ぶのは他にベースと、サポートメンバーのドラムだけ。ボーカルが立っているはずの真ん中は空いていた。

 2014年に木村さんとラーメン店アルバイトでベース担当の加藤雅裕さん(27)、療養中でリーダーも務めるボーカル男性の3人がバンドを組んだ。「訴えたいことがある」と聴く人の背中を押すような曲を書いては、県内外のライブハウスを飛び回り、固定ファンも付いていた。

 暗転したのは19年9月。ボーカル男性が病気を理由に休養を申し出た。パニック障害だった。活動休止も考えたが、木村さんが過去にけがをして入院した際は、ボーカル男性がギターを演奏しながら歌い、バンド活動を支えたことを思い出した。「今回は自分の番だ」。木村さんがボーカルを兼任すると決めた。声量につながる心肺機能を鍛えるため、通勤はバイクから自転車に変えた。休日には走り込みにも取り組んだ。

 昨春以降はコロナ禍で予定が吹き飛び、周囲には解散を口にするバンドもあったが、2人の決意は揺らがなかった。「帰ってくる場所を守らないと」。自宅で音量を抑えて練習するなど、できる努力を重ねて耐えた。「ライブハウスが営業できるようになれば、音楽好きたちも必ず戻ってくる。その時に俺たちがいなくなってどうする」

 秋になって、ようやくイベントが徐々に解禁された。風評被害を受けた経験から二の足を踏む関係者も多かったが、2人は率先して手を上げ、月に3~4回のペースでステージに立った。

 昨年末から感染が再拡大し、再び厳しい状況に逆戻りしたが、悲観はしていない。「無観客配信の環境が整うなど、前向きな変化も起きている。みんながライブハウスに帰ってきた時のため、いつでも準備万全にしておく」と2人は口をそろえる。

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1804179 0 ニュース 2021/01/29 05:00:00 2021/01/29 05:00:00 2021/01/29 05:00:00 ボーカルの立ち位置を空けたまま、無観客配信ライブで熱い演奏を見せる木村さん(右)と加藤さん(左)(10日午後8時17分、広島市中区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210128-OYTNI50025-T.jpg?type=thumbnail

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