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VR空間で職業訓練

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支援施設に導入 障害者らの就労後押し

 デジタルコンテンツ制作会社「ビーライズ」(広島市中区)が、障害者の就労支援などを手がける「LITALICO(りたりこ)ワークス」(東京)と、最新のVR(仮想現実)技術を駆使した職業訓練システムを共同開発した。障害者らにVR空間で様々な職業を疑似体験してもらい、社会で働く足がかりにするのが狙い。県内を含めて全国5か所の就労支援施設で実験的に導入済みで、成果や課題を分析して今後の普及を目指す。(飯田拓)

広島の企業など共同開発

 りたりこワークスが展開する就労支援施設(広島市南区)で2月中旬、三次市の男性(33)がシステムを使って職業訓練に励んでいた。装着したゴーグルから見えるVR空間で出された課題は、パフェ店での商品作りとレジ対応。客の注文を聞き、両手に持ったトリガー付きのコントローラーでパフェを仕上げていく。

 男性は言語障害や発達障害があり、昨年3月に6年間働いた介護現場の仕事を退職。同6月から同施設で訓練を積んでいる。VRを使うのは2度目で、「思ったより作業量が多く、来店客の顔を見る余裕がなかった。実際の現場では気配りも必要なので、練習していかないと」と振り返った。

 これまでの職業訓練で行われたロールプレイングなどは、立ち位置が固定され、映像を見るだけのものが主流だった。新たなシステムでは、VR空間内を自由に移動し、位置を合わせてトリガーを引けば物をつかんだり、動かしたりできる。組み合わせることでレジ対応や荷物の仕分けなど様々な仕事を疑似体験できる。 訓練に必要なのは、ゴーグルとコントローラー、2メートル四方のスペースだけ。作業の量や速度も変更でき、結果をAI(人工知能)で分析して適性を判断する機能も開発中という。りたりこワークスの担当者は「施設内でうまくできても、現場に出てからつまずく利用者は少なくない。実践的に学べる新たなシステムを広く実用化していきたい」と期待を込める。

 厚生労働省の統計によると、民間企業の障害者雇用数は2020年に約58万人に達し、17年連続で過去最高を更新。10年間で約1・7倍に増えた。県内でも11年以降、右肩上がりに増加している。障害者の法定雇用率の引き上げや、社会での理解が進んだことなどが要因で、今後も伸びる可能性が高いとみられる。

 開発した「ビーライズ」の波多間俊之社長(43)は「以前は『石の上にも三年』と耐えながら仕事を探したが、時代は変わった。就労支援に限らず、企業研修などにも活用の場が広がれば」と期待する。

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