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山崎ワイナリー(三笠市)

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地域に密着したワイン造りの将来を語る山崎太地さん(1日、三笠市の山崎ワイナリーで)=早坂洋祐撮影
地域に密着したワイン造りの将来を語る山崎太地さん(1日、三笠市の山崎ワイナリーで)=早坂洋祐撮影

 石狩平野を一望に見渡せる三笠市達布たっぷの丘に、空知を代表する「山崎ワイナリー」はある。2月初旬、13ヘクタールもある畑は一面の白い雪に覆われ、熟成庫ではオーク樽からワインの香ばしい匂いが立ち上っていた。

 「秋に収穫されたブドウは、冬の今は熟成の季節になりますね」。ワイナリーのブドウ栽培担当者で、醸造所の運営なども取り仕切る山崎太地さん(35)はこう言ってほほ笑んだ。現在、ブドウ10品種から計20銘柄のワインを造り、生産は年間4万本を目標とする。

 ワイナリーは畑作農家3代目の父・和幸さん(68)が2002年に創業した。家族で栽培した欧州のブドウが4年かけてやっと収穫でき、自前の醸造所で仕込みが始まった。

 最初に仕込んだ品種ピノ・ノワールは日本で栽培が難しいとされていた。だが、乾いた南風が達布の傾斜地に当たって育ったブドウは、やがて、国内外に評価されていく。

 08年、世界一と称されるワイン評論家ロバート・パーカー氏が、山崎さんらのワインに当時の日本最高得点を付けた。「これで、越えなければならない壁を越えられた」と山崎さんは話す。

 19年と20年には、国内の優良醸造所を表彰する日本ワイナリーアワードで、2年連続で最高ランクの五つ星を獲得。「賞レースには関心がなかったが、『三笠には自慢できるものがある』と地域の皆さんに喜んでもらえたのがうれしかった」と、山崎さんは振り返る。

 山崎さんらの道に続くかのように、08年当時で空知地方に二つしかなかったワイナリーは、現在は六つまで増え、空知は道内有数のワイン産地になっている。

 山崎さんが今願うのは、地域と密接に結びついたワイン産業の育成だ。地産のブドウの品質やネームバリューが、価値に大きく関わるワイン。三笠を含む空知は、ワイン産地としての魅力にあふれ、国内外に強力にアピールできる。

 また、ワイン産業は地域の農業、「ワインツーリズム」などの観光、そして教育にも結びつく。山崎さんは、道内初の「高校生レストラン」で知られる市立三笠高校の学校評議員を務め、学校運営の助言をしている。

 旧産炭地の空知は、閉山後の人口減少、経済衰退が著しい。そんな中、近年はワイン目当てに三笠に来る人も増え、コロナ禍でも通信販売で売り上げを伸ばす。「ワインをもっと、炭鉱に代わる産業に」。山崎さんは遠大な構想を抱く。

 ◆

 道の空知総合振興局は、空知地方のワイナリーや栽培農場・農園などを紹介する冊子「そらちワインガイド」を発行した。

 空知のワインの歩みや、六つのワイナリーと9の栽培農場・農園を写真やメモ、地図で紹介。空知でワインを楽しめる店や空知ワインを持ち込める店も取り上げている。

 ワインと一緒に楽しめる特産品や管内の温泉やホテル、空知ワインが買える地元や札幌などの販売店情報も掲載。A5判34ページ、空知地方のワイナリーなどに置いている。振興局ホームページでも閲覧可能。問い合わせは同振興局空知ワイン室(0126・20・0147)へ。

(土田浩平)

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1862612 0 北の酒物語 2021/02/24 05:00:00 2021/05/12 11:40:33 2021/05/12 11:40:33 山崎ワイナリーの山崎太地さんと生産しているワイン(1日、北海道三笠市で)=早坂洋祐撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210223-OYTAI50012-T.jpg?type=thumbnail

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