函館150年の歴史に幕 棒二森屋が閉店

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シャッターが下り始めると、従業員が深々と頭を下げ150年の歴史に終止符を打った
シャッターが下り始めると、従業員が深々と頭を下げ150年の歴史に終止符を打った
CM棒二森屋表
CM棒二森屋表

 JR函館駅前の一等地で戦前から函館の繁栄を見守ってきた老舗百貨店「棒二森屋」が31日に閉店し、前身の店舗から150年続いた歴史に幕を下ろした。最後の営業日を迎えた店内は買い物客でにぎわい、思い出深いデパートとの別れを惜しんだ。

 棒二森屋は1869年(明治2年)創業の「金森森屋洋物店」を発祥とし、1937年に「棒二荻野呉服店」と合併し、現在の店名になった。中心市街地の「顔」として市民に親しまれてきたが、人口減少による購買力の低下や駅前地区の地盤沈下などで売り上げが低迷。80年代に200億円を超えていた売上高は5分の1程度まで落ち込み、赤字が続いていた。

 本館入り口では午前10時の開店前から「亡き両親と一緒に買い物に来た」「なじみの従業員にお別れを」など、それぞれの思いを胸に訪れた約150人が列を作り、開店と同時に次々と店内に入った。

 北斗市の主婦(55)は娘(22)、母親(88)の3世代で一緒に訪れ、7階食堂でソフトクリームを食べた。主婦は「『棒二さんの最後を見届けたい』という母の願いをかなえてあげたかった。とても寂しいですね」と話した。

 午後6時の営業終了後、小賀雅彦店長が1階フロアに集まった大勢の客を前に「道南、函館に感謝して150年の歴史に幕を閉じます。このご恩を生涯忘れずに、これからも歩んでいきます」と語り、深々と頭を下げた。函館西高吹奏楽部が演奏する「蛍の光」が流れる中、1階正面口のシャッターがゆっくりと下りると、買い物客からは「お疲れさま」「ありがとう」の声と拍手が響いた。涙ぐむ女性客も見られた。

 閉店を見守った函館市の女性(66)は「オシャレをする時は必ず棒二で買い物をしました。思い出が詰まっている場所なので悲しい。また活気のある駅前に生まれ変わってほしい」と話した。

 閉店後について、運営会社の中合(福島市)は、本館隣の新館アネックスを商業ビルとして2月8日に開業するとしている。運営は3年程度で、商業ビルの名称は未定。本館跡地には、商業施設やマンション棟の建設が計画されているが、商業・公益スペースの比率を巡って中合側と地元地権者などの意見が対立しており、跡地利用の具体的な姿は見えていない。

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417659 0 ニュース 2019/02/01 12:00:00 2019/02/01 12:00:00 2019/02/01 12:00:00 シャッターが下り始めると、全従業員が深々と頭を下げ150年の歴史に終止符を打った https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190131-OYTNI50062-T.jpg?type=thumbnail

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