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手延べ素麺 生産ピーク

小よりの工程を行う女性(たつの市で)
小よりの工程を行う女性(たつの市で)
揖保乃糸の主力・上級品(赤帯)=県手延素麺協同組合提供
揖保乃糸の主力・上級品(赤帯)=県手延素麺協同組合提供

 手延べ素麺そうめん揖保乃糸いぼのいと」の生産は例年10月頃から始まり、翌年4月頃まで。寒さ厳しい12月~翌2月が最盛期だ。

 塩谷製麺所(たつの市新宮町)では、職人らがよくこねた帯状の生地をひも状にする「より」や、箸で麺を延ばして乾かす「かど干し」などの作業を黙々と行っていた。冬の乾燥した空気に約4時間さらす。3代目職人の塩谷和哉さん(39)は「寒い時間に乾かした方が色がきれいになるので、午前2時頃から生地作りを始める。機械はあくまで補助的に使い、添加物を入れずに手延べで作る方法は変わらない」と話す。

 小麦粉、食塩、食用植物油などを原料に、製品まで11工程。生地をねじるようにりをかけながら延ばしていき、何度も熟成させることで、コシの強さと歯切れのよさが生まれていく。

 箸を入れて均等の太さにさばき、麺の水分を約12%に乾燥。19センチの長さに切って、50グラムずつの束にしていく。帯には生産者番号が刻印され、誰が作ったものかわかるようになっている。県手延てのべ素麺協同組合の岩田正則品質管理部長(58)は「天気によって水の量を変えるのがポイント。最初が肝心で、この技術力が風味のある食感につながっている」と話す。

 最後は1か所に集められ、組合の検査指導員が麺の水分量や太さ、色などをチェックして等級を定め、合格品だけを専用保管倉庫に入れ、出荷に備える。

 近年、製造現場に影響を与えているのが、6月に完全義務化される国際標準の食品衛生管理手法「HACCP(ハサップ)」だ。工程のより厳重な管理が求められるため、設備の近代化が欠かせない。後継者不在もあって、これを機に廃業する業者も出ているが、井上猛理事長(64)は「麺の天日干しをやめ、空気の出入り口をしっかり管理した屋内での乾燥にするなど、現場の意識改革に以前から取り組んできた。価値を高めるきっかけにしたい」と話す。

 若手の塩谷さんは「そうめんは1、2度の温度の違いで出来が変わる。質のいいものを作り続けられるように受け継いでいく」と前向きだ。

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1840827 0 New門@兵庫 2021/02/14 05:00:00 2021/02/14 05:00:00 2021/02/14 05:00:00 小よりの工程を行う女性(たつの市で)=北野浩暉撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210213-OYTAI50033-T.jpg?type=thumbnail

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