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「満仲の矢」スカッと採用

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Q.川西・多田神社に三ツ矢サイダー自販機?

多田神社とゆかりが深い三ツ矢サイダー(川西市で)
多田神社とゆかりが深い三ツ矢サイダー(川西市で)
自販機前で三ツ矢サイダーの由来を話す斎木さん(多田神社で)
自販機前で三ツ矢サイダーの由来を話す斎木さん(多田神社で)
「ウィルキンソン タンサン」専用の自販機(宝塚市で)
「ウィルキンソン タンサン」専用の自販機(宝塚市で)

 川西市多田院多田所町の多田神社境内には、炭酸飲料「三ツ矢サイダー」だけを売る自動販売機がある。清和源氏の礎を築いた武将・源満仲が平安時代の970年に創建したとされ、勝運の神様として信仰を集める神社に、なぜシュワシュワのサイダーが?(児玉圭太)

発見した部下の名

 木々に囲まれ、静まりかえった多田神社の境内。南大門をくぐって右の休憩所に、その自販機はある。前面には3本の矢羽根が中央に集まるおなじみのマーク。販売するアサヒ飲料(東京)が2018年に設置し、最もポピュラーな透明の炭酸やオレンジ果汁入り、ピーチ味などの商品が並ぶ。ひとくち飲めば爽やかな風味が広がり、心が軽くなる。

 「『三ツ矢』はもともと、神社にゆかりのある御家人の名字だったんですよ」。神社の 禰宜ねぎ 、斎木竜也さん(56)の言葉に驚いた。

 満仲はこの地に城を構える際、夢で住吉大明神から「矢の落ちた所につくりなさい」と告げられたとされる。放った矢を探し当てた部下の功績をたたえ、「三ツ矢」姓と3本の矢羽根を描いた紋を与えたという。

漱石や賢治愛飲

 時は下って1881年(明治14年)。政府による名水調査で、神社に近い平野地区から湧き出る、炭酸を含んだ鉱泉水が飲料用に適していると分かった。84年、この炭酸水を瓶に詰めた商品が「平野水」として売り出され、後に満仲の言い伝えにちなみ、「三ツ矢」の名を冠するようになる。

 「縁起の良さから、商標に採用されたのでしょう」と斎木さん。神社には、命名にあたって宮司や村長、三ツ矢家の当主、製造者らが集まって協議し、三ツ矢マークのデザインを考案したという記録も残る。1907年以降、炭酸水に香料や砂糖を加えた「シャンペンサイダー」が発売され、これが現在の三ツ矢サイダーのもとになった。かの夏目漱石や宮沢賢治も好んで口にしたといい、長く親しまれてきたことが分かる。

宝塚にも炭酸の地

 阪神地域には、もう1か所、炭酸飲料の発祥の地がある。宝塚市の「ウィルキンソン タンサン」だ。同市湯本町の温泉施設前には専用の自販機がある。1889年頃、英国人実業家のジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏が狩猟の途中、近くの武庫川のほとりで炭酸鉱泉を発見。瓶詰めにして売り出したのが始まりで、自販機横には歴史を紹介した看板もある。

 明治、大正時代には、鉱泉が見つかった付近に「天然たんさん水 この下にあり」と刻まれた石柱があったといい、市は2019年、石柱を復元。ウィルキンソン氏のひ孫を英国から招いて除幕式も行った。

 誰もが知る炭酸飲料とのゆかりをまちのPRに生かす宝塚市と川西市。宝塚市が「まちおこしとして市の認知度アップにつながっている」とすれば、川西市も「歴史とセットでアピールしていきたい」と譲らない。ただ、「三ツ矢サイダー」も「ウィルキンソン タンサン」も今はアサヒ飲料の銘柄で、同じ明石工場(明石市)で生産されている。たどってきた道は違えども、現在は「きょうだい」のような間柄。同社の広報担当者は「ともに100年を超える日本育ちのブランド。一緒に地域活性化に貢献できればうれしい」と話す。

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2432370 0 知っトクひょうご~「へえ」な話題あります 2021/10/10 05:00:00 2021/10/10 05:00:00 2021/10/10 05:00:00 三ツ矢サイダーとゆかりの深い多田神社(川西市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211009-OYTAI50043-T.jpg?type=thumbnail

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