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<3>羽田便 実現へ壁高く

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但馬空港

 「めざせ!東京直行便」――。豊岡市の但馬空港には東京・羽田への直行便就航を願う大きな文字が躍る。現在は大阪(伊丹)往復便が1日2回発着するのみ。東京からの利用者増によるビジネスチャンスを求めて地元の期待が高まるが、新型コロナウイルス禍による航空需要の低迷や県財政の窮迫で〈視界不良〉が続いている。

「めざせ!東京直行便」の文字が掲げられたターミナルビル(豊岡市の但馬空港で)
「めざせ!東京直行便」の文字が掲げられたターミナルビル(豊岡市の但馬空港で)

 但馬空港の建設計画が浮上した1980年代初めには高速道路も未整備で、豊岡市から神戸市まで約3時間かかるなど、「陸の孤島」とも言われていた但馬地域。空港が誕生したのは94年だった。小型機で近距離を結ぶ県北部の「空の玄関」として開港した。

 初年度に1万人ほどだった利用者は、2018年度には過去最高の約4・2万人に。城崎温泉や竹田城跡といった全国区の観光資源を呼び水にしたにぎわいは、今は地域を支える生命線になっている。

 そこで、地元が熱視線を送るのが羽田への直行便だ。

 ここ数年、羽田から伊丹経由で訪れる人が増え、18年度の利用者のうち、約1・4万人と3割強を占める。羽田便が就航した場合、県は最大で年間5・9万人の需要があると試算する。

 だが、羽田便実現には大きな課題がある。

 但馬空港の滑走路は1200メートルで、離着陸できる航空機は定員48人までの小型機のみ。羽田乗り入れに必要なジェット機は就航できない。ジェット機の離着陸には滑走路を600メートル以上延伸しなければならず、県は検討を始めているが、実現には巨額の投資が求められる。

 空港運営の採算性についても検討が必要だ。伊丹便の搭乗率は採算ラインぎりぎりとされる6割台で推移する。県は補助金として毎年5億~6億円を支出し、施設の維持・修繕費や伊丹便に対する運航会社の損失 補填ほてん も賄っている。

 開港から四半世紀を経て、県は昨年2月、空港のあり方を考える懇話会を発足させた。そのテーマの一つが羽田直行便の就航だ。メンバーからは「世界との窓口である東京からの直行便を」と求める声も出たが、新型コロナウイルスが状況を一変させた。

 全国の国内線利用者が減少する中、但馬空港の搭乗率も20年度には約30%まで低下した。懇話会の取りまとめはコロナ収束まで待つことになった。

 豊岡市の観光協会などでつくる豊岡ツーリズム協議会の高宮浩之会長は「東京からの直行便があるかないかで、集客力が大きく左右される。ぜひ実現を」と訴える。

 長引くコロナ禍で県の税収は落ち込んでおり、あらゆる事業に優先順位をつける行財政改革は待ったなしだ。その中で、但馬空港をどう支えるべきか。決断の時が迫っている。(石見江莉加、熊谷暢聡)

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2200706 0 知事選 2021 県政の課題 2021/07/13 05:00:00 2021/07/13 05:00:00 2021/07/13 05:00:00 「めざせ! 東京直行便」の文字が掲げられたターミナルビル(豊岡市の但馬空港で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210712-OYTAI50021-T.jpg?type=thumbnail

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