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観光

ガラリとした6人部屋。城下さんは「以前は外国人が相部屋で交流することも多かった」と話す(シロノシタゲストハウスで)
ガラリとした6人部屋。城下さんは「以前は外国人が相部屋で交流することも多かった」と話す(シロノシタゲストハウスで)

 6月末の日曜、姫路市の世界遺産・姫路城では、観光客の姿はまばらだった。

 数年ぶりに訪れたという神戸市西区の会社員男性(62)と妻(58)は「すいていたのでゆっくり見学できた」と話す。一方で活気を失った周囲の土産物店や飲食店を思い、小さくつぶやいた。「でも複雑ですね」

 この日の入場者数は約1200人。コロナ禍前の約2割だ。昨年度の入場料収入は、前年度比約9億円減となる約2億7000万円。姫路城管理事務所の春井浩和所長は「団体旅行や外国人客が戻らなければ、にぎわいは元通りにならない」と話す。

     ◇

 「6月から妻がパートを始めました」

 姫路城近くの宿泊施設「シロノシタゲストハウス」オーナーの城下智久さん(50)が明かす。ゲストハウスは2017年の開業以来、年間で延べ約2000人が利用し、半数以上が外国人だった。だが昨年5月の宿泊客は前年比9割減。厳しい状況が続く。

 県内では昨年3月、クルーズ船「ルミナス神戸2」の運航会社ルミナスクルーズ(神戸市)が、近年の燃料費高騰に追い打ちをかけるようにコロナ禍が直撃し、経営破綻した。

 観光庁によると、今年4月の県内宿泊者数は延べ56万人で、19年同月比の半数以下になった。客室稼働率は31・2%。県旅行業協会が今年3月に行った調査では、会員の4割が廃業も考えていると回答した。

 観光業界への救済は待ったなしの状態だ。

     ◇

 県は6月下旬、県内で旅行や宿泊をした県民に対し、料金の半額(上限5000円)を負担するクーポン券の前売り販売を始めた。

 クーポン券は1万円分と2000円分の2種類あり、利用者はホテルなどで半額で購入できる。ホテル側は購入費を直接運転資金に回すことができ、県はクーポン使用時に残りの半額分を負担するという仕組みだ。

 事業費は約55億円。ただ、クーポン券が使えるのは「コロナ禍が収まった後」とし、県の担当者は「とりあえず、今できる対策に乗り出した」と強調する。

 県内では、23年にJRグループが全国展開する「デスティネーションキャンペーン」、25年に大阪・関西万博が控える。起死回生の起爆剤になるかは「ウィズ・コロナ時代の観光」のあり方をいかに早く打ち出せるかどうかにかかっている。

 兵庫大の 李良姫イヤンヒ 教授(観光学)は「観光業は宿泊や交通、飲食と裾野が広く、長く停滞すれば地域全体の衰退にもつながる。温泉やスキー場といった豊富な観光資源を生かした『ワーケーション』など、観光施策の確立が急務だ」と話す。

(新良雅司、近藤修史)

=おわり

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2210446 0 知事選 2021 県政の課題 2021/07/16 05:00:00 2021/07/16 05:00:00 2021/07/16 05:00:00 シロノシタゲストハウスの6人部屋で、「コロナ禍前は外国人が相部屋で交流することも多かった」と話す城下さん。今は外国人宿泊客はいない(13日午前11時7分、姫路市で)=新良雅司撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210715-OYTAI50016-T.jpg?type=thumbnail

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