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<阪神大震災26年>妻の分も みんな元気や

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 26年前の阪神大震災で西宮市の自宅が全壊し、妻の直美さん(当時36歳)と生後6か月の三男の祐太ちゃんを亡くした運送会社役員小林祥人さん(65)(神戸市灘区)は、残された長男、長女、次男を男手ひとつで育てた。3人は「人に迷惑をかけたらだめ」という妻の教えを守り、礼儀作法を大切にする真っすぐな大人になり、孫5人にも恵まれた。17日は仕事があり、追悼行事には参加しないが、「みんな元気に育っているよ」と胸の中で妻に語りかけるつもりだ。(立石知義)

灘の小林さん 男手ひとつ 3人子育て

 あの日、午前5時過ぎに起きてテレビを見ていると、「ゴォー」という地鳴りがして突き飛ばされるような衝撃に襲われた。住んでいた2階建ての文化住宅は全壊。家族がいた1階は押しつぶされた。中学生だった長男が壁の穴から外に出て人を呼び、小林さんは約2時間後に助け出され、小学生の長女と幼稚園児だった次男も無事だったが、直美さんと祐太ちゃんは救助された時には亡くなっていた。

 仕事を続けながら、子ども3人の面倒を見た。「大変だと思う余裕もなかった」。弁当のおかずは冷凍食品を使った。「せめてひと品だけは」と、だし巻きを焼いて添えた。夕食も毎日、自分で作った。

 会社では、顧客の依頼を運転手に伝える業務の担当。早朝から深夜まで働きづめだった。「仕事に穴を開けなければいい」。社長の配慮で、当時は珍しかった「在宅勤務」が認められた。午後7時に帰宅し、夕食を作る合間に「残業」。取引先の注文内容を自宅からファクスで運転手に送った。小学生だった次男が、作業を手伝ううちに運転手約40人のファクス番号をすべて暗記し、支えてくれた。

 次男が小学1年生の頃、友だちの家の玄関で、ひとりだけ靴をそろえて脱いだ姿を見ていた保護者が、担任に伝えてくれた。「しっかり、しつけをされてるのね」。妻のおかげだ。誇らしかった。

 直美さんは、子どもたちを叱っても、その後、必ず強く抱きしめていた。最近、長女の由似ゆにさん(36)が子どもを抱擁するしぐさや口調が、直美さんに似てきたと思う。

 小林家では、子どもたちが小さい頃から、夏はキャンプに、冬はカニを食べに出かけるのが恒例で、震災後も欠かさず続けている。「家族で仲良く過ごすことが、直美と祐太の何よりの供養になると思うんです」

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1771111 0 ニュース 2021/01/15 05:00:00 2021/01/15 05:00:00 2021/01/15 05:00:00

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