六甲山ビール スギの香り

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間伐材活用プロジェクト

 甲南大の学生や神戸市のビール醸造所が、六甲山で採取したスギの葉を使って醸造したクラフトビールを完成させた。六甲山の間伐材を有効活用するプロジェクトの一環で、関係者がクラウドファンディング(CF)で活動資金を集めている。(西平大毅)

六甲山で間伐されたスギの葉を集める甲南大の学生ら(10月、山崎さん提供)
六甲山で間伐されたスギの葉を集める甲南大の学生ら(10月、山崎さん提供)
六甲山のスギの葉を使ったビール
六甲山のスギの葉を使ったビール

学生や醸造所 葉使い開発

 「濃い色に見えるがフルーティーで飲みやすい。初めて出会った味だ」。11月28日、神戸市東灘区のビール醸造所「インザドアブルーイング」で開かれた試飲会に参加した同区の自営業、染田直樹さん(42)は、ほんのりスギの香りがするビールの味に満足そうな笑顔を浮かべた。

 発案したのは、神戸市兵庫区の木材加工業者「シェアウッズ」代表の山崎正夫さん(51)。六甲山の間伐材を椅子や鉛筆などの商品に生まれ変わらせる活動を続ける中、「大好きなビールに、切り取った木材の葉を入れたらおいしくなるのではないか」と思い立ったという。

 山崎さんは仕事で関わりのあった醸造所代表の中戸正親さん(50)に協力を依頼。同じ東灘区にある甲南大文学部社会学科のゼミ生ら約10人も加わり、プロジェクトが始まった。ゼミ長の3年古屋佑己さん(21)は「コロナ禍で思うように大学に通えない中、神戸に貢献できる今回の企画を知り、ぜひやろうと思った」と振り返る。

 10月下旬、ゼミ生らは神戸市灘区の六甲山に登り、山林所有者の協力を得て間伐したスギの葉を約7キロ採取。翌月にはインザドアブルーイングで、沸騰した麦汁に枝付きのスギの葉を詰めた袋をくぐらせるなどし、約200リットルのビールを完成させた。原材料全体に占める麦芽比率から、酒税法上は発泡酒に分類される。

 学生からは「間伐することで、スギが健康に育つことを学べた」などの感想が出たという。山崎さんは「胸を張って提供できるビールができた。今回の活動を通じ、手入れが行き届いていない六甲山の現状も知ってもらえれば」と話す。

 CFでの寄付は18日まで、専用のウェブサイト(https://camp-fire.jp/projects/view/517127)で受け付けている。出資者には、19日に同醸造所で行う完成レセプションでビールを提供。当日参加できない人には、瓶詰(330ミリ・リットル)を発送する。山崎さんは「今後は未定だが、期間限定で提供することも検討したい」としている。

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