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神戸市、名称決めず

シンボルだった三つのおわん形のオブジェから、長年「パイ山」などの愛称で親しまれてきた阪急神戸三宮駅前の広場(約1200平方メートル、神戸市中央区)の名称について、昨年10月に山を撤去するなどの新装整備を終えた神戸市が、「広場の名前は自由に呼んでください」と異例の呼びかけをしている。新たな名称を検討してきた市が、「定着した名前はなく、一つに絞る必要がない」と判断し、公式な広場名を定めないことにした。
1985年に整備された旧広場は、放置自転車対策のためにできたおわん形の山がシンボルで、「パイ山」「でこぼこ広場」などの愛称で呼ばれていた。待ち合わせ場所や音楽イベントに使われている。
2007年には市などが公募して決めた「さんきたアモーレ広場」も呼び方の一つに加わったが、駅ビルの建て替え工事に伴い、16年5月に閉鎖されていた。
新広場には山はなくなり、円盤のオブジェが配された。市は「利用者の間で定着した名前を使う」とし、職員が利用者約100人に現地で聞き取り調査をした。
ただ、8か月経過しても、パイ山、アモーレ広場に加え、「旧パイ山」「パイ山跡」「阪急前」など様々に呼ばれており、「自由に呼んでもらうことが最善」と判断したという。
イベントの使用許可など行政上の手続きでは、「サンキタ広場」という名称を使う方針という。
市は7月11日までの間、公式名称を決めないことについて、神戸市内外の人から広く意見を募集する。
原田充・都心三宮再整備担当部長は「『名前を決めるべきだ』という声もあるかもしれないので、集まった意見を踏まえて改めて名称を検討することもある」としている。