光照らす夜の水族館 大洗・若者にPR
完了しました
クラゲ大水槽新設 限定イルカショー


大洗町のアクアワールド県大洗水族館が18日、夜間の展示を新たに始める。光の演出を施したクラゲの水槽などを新設し、「夜の水族館」としてPR。カップルや女性グループなどを呼び込み、来館者を増やしたい考えだ。
◇
クラゲの水槽「くらげ365(さんろくご)」は、幅4・3メートル、高さ約2メートル。クラゲを展示する水槽としては関東最大級だ。紫色や青色のバックライトで水槽を照らして月夜を表現。幻想的な空間を演出する。
「オーシャンナイトライブ」も、新たな見所として整備した。会場に新たに55個のカラー照明を設置。イルカの動きに合わせて光量や色を変化させ、「新たなる旅立ち」を描き出す。
16日には、大洗町民らに新施設を事前公開した。巨大な水槽では、約1万体のミズクラゲが光に照らされながら、ゆっくりと漂っていた。
◇
水族館は2002年3月に開館した。02年度の来館者は約165万人。その後も、東日本大震災直後の11年度を除き、約110万人と堅調に推移している。
ただ、来館者の約6割は家族連れで、客層に偏りがあった。そこで、若者連れや女性客を新たなターゲットに位置づけ、夜間営業を始めることにした。大規模改修は今回が初めてだ。
サメの動きを仮想現実(VR)で再現した「VR水槽」も、新たに設けた。ホホジロザメやジンベエザメの動作を水槽に見立てたスクリーンで再現する。
◇
大洗町は県内トップの観光客数を誇る。しかし、日帰りが多いという。
夜間営業には、宿泊客を増やし、地元経済への波及効果を高める狙いもある。藤森純一館長は「改修を大洗や茨城全体の魅力につなげたい」と話す。
夜間営業は午後5時または6時からの2時間。受け入れを1日500人に限定する。今月は30日まで実施する。1月は2、3、9、10日。その後のスケジュールは、来館状況などを見極めながら判断する。