(3)鉄路復旧 社員も熱演 市民劇

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稽古に励む三陸鉄道社員の菅野さん(左)
稽古に励む三陸鉄道社員の菅野さん(左)
本番に向けて音楽朗読劇の練習を重ねる市民ら(12月24日、宮古市民文化会館で)
本番に向けて音楽朗読劇の練習を重ねる市民ら(12月24日、宮古市民文化会館で)

 三陸鉄道リアス線の開通を前に、宮古市民ら総勢約40人が参加する音楽朗読劇「ひらけ!笑顔と希望の鉄の道」が6日、市民文化会館中ホールで上演される。「東日本大震災からの復興を象徴するリアス線の誕生を祝おう」と、オリジナルの曲を作り、三鉄社員も劇に参加して盛り上げる。

 「大津波警報が出されたぞ! とにかくお客さまの誘導を急いでくれ!」。昨年12月24日、市民文化会館で行われた練習で、三鉄経営企画部、菅野訓貴さん(27)の声が響いた。北リアス線の復旧を描いた絵本「はしれ さんてつ、きぼうをのせて」を基にした作品で、復旧に尽力する三鉄社員を演じる。「震災が起きたのは入社前なので、当時を学ぶいい機会になっている」という。

 住田町出身の菅野さんは2011年3月、県立大学宮古短期大学部を卒業したが、震災の影響で卒業式はなかった。釜石市の企業から得た内定も立ち消えになり、国の被災者支援事業で滝沢市の卸売会社で1年間働いた。「やっぱり沿岸で働きたい」と、三鉄に就職。現在は物産販売を担当し、新たに沿線になる山田町や大槌町を回ってギフト商品を企画している。

 朗読劇は初めてだが、「地元の人が作ってくれた機会。三鉄を身近に感じてほしい」と意気込む。これからも地元の協力を得ながら、三鉄の新たな可能性を見つけるつもりだ。

悲しみ、希望歌に 劇で歌われるオリジナルの5曲は、すべて市民文化会館で働く佐々木芳江さん(50)が作詞した。

 宮古市の自宅は津波で全壊。一家は無事だったが、家族ぐるみで親しくしていた長男の友人が亡くなった。「どうして若者の命が失われるのか」と悲しみ、震災の犠牲者に思いを伝える大槌町の「風の電話」を訪ねた。電話ボックスのノートに書かれた「もしもし元気ですか? ママに会いたいです」といった言葉の数々に涙が出た。

 つらい記憶は忘れられないが、人との出会いから新しいつながりが生まれ、気持ちが和らぐこともある。「命を失った若者の分まで一生懸命生きよう」。そんな思いを歌詞に込めた。

 神様はいないと 涙した日もあったけれど 新しい出会いがぼくらを救ってくれた

 心はつながってる どこにいても レールはつながってる さあ、出発だ!

 朗読劇は午後1時半開演。入場料は大人500円、中高生300円。北リアス線を舞台にした子ども向けの絵本「うみねこいわてのたっきゅうびん」の朗読もある。残席が少なく、市民文化会館(0193・63・2511)に要問い合わせ。(五島彰人)

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61040 0 つながる三陸鉄道 2019/01/04 05:00:00 2019/01/04 05:00:00 本番に向けて音楽朗読劇の練習を重ねる市民ら(24日午後4時6分、宮古市民文化会館で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190103-OYTAI50023-T.jpg?type=thumbnail

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