にぎわい創出へ若い力/大槌駅

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特産のサケを使ったラーメンのスープ作りに励む菊池さん(12月1日、大槌町で)
特産のサケを使ったラーメンのスープ作りに励む菊池さん(12月1日、大槌町で)
ひょうたんの形をした屋根が特徴の大槌駅
ひょうたんの形をした屋根が特徴の大槌駅

 東日本大震災で大きな被害を受けた大槌町中心部に再建され、新しい街のにぎわいづくりや観光の拠点としての役割が期待される大槌駅。その駅舎に約60平方メートルのラーメン店ができる。切り盛りするのは「若者が集まる場所を作りたい」という20、30歳代の2人だ。

 「ちょっと味が薄いかな」。昨年12月1日、菊池晃総さん(39)は町内のレストランの調理場を借り、「さけだしラーメン」のスープを作った。サケのあらでだしを取ったさっぱり味で、翌日のイベント用に150食分を用意。鶏のひき肉にサケのすり身を混ぜたチャーシューをのせて1杯700円で売ると、完売した。店の看板メニューとして手応えを感じた。

 町中心部で理容室を営む家の長男として生まれた。大槌高校を卒業後、横浜市の専門学校に進み、神奈川県の理容室で5年間修業。2004年に帰郷して後を継いだ。震災で家族は無事だったが、自宅兼店舗は全壊。再建した家で両親と暮らしながら、仮設店舗で一人ハサミを握る。

 以前からラーメンが好きで、被災した町を元気づける「大槌ならではの一品」を作りたかった。15年秋、友人ら約10人で研究会を設立し、町特産のサケを使ったラーメンに挑戦。東京の店主らの指導を仰ぎ、キッチンカーで各地のイベントに参加した。

 町観光交流協会事務局長の平賀聡さん(48)や町職員から「駅に人が集まる店を作りたい」と出店を打診されたのは18年3月。「住民が減った町で無謀かもしれないが、地元の役に立てるなら協力したい。やらなければ後悔する」と引き受けた。

蓬莱島がモデル 1月下旬に完成予定の駅は、テレビ人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルとされる大槌湾の蓬莱島をモチーフにしている。ひょうたんの形をした屋根が特徴で、「ドン・ガバチョ」など五つの人形が駅舎に置かれる予定だ。

 震災で多くの人が亡くなり、復興の遅れで故郷を離れた人も多い。駅は、新しい街の住民や観光客が集まる場として期待されている。2月には、観光交流協会が町役場から移転する予定だ。事務局長の平賀さんは「町民だけで地域を活性化するのは難しい。駅前広場での朝市など、外から人を呼び込む催しを考えたい」と語る。

 菊池さんは、レストランで調理経験がある友人の男性(28)と2人で店を営む。夜は居酒屋として営業し、多くの人が楽しく集う場にしたいという。理容室と掛け持ちになるため大変だが、リアス線が開通する3月23日の開店に向けて準備は大詰めだ。

 「震災時は全国から多くの支援を受け、本当にありがたかった。大槌のラーメンで恩返しをしたい」と意気込む。(押田健太)

無断転載禁止
61357 0 つながる三陸鉄道 2019/01/08 05:00:00 2019/01/08 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190107-OYTAI50058-T.jpg?type=thumbnail

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