感謝の気持ち歌に込め/応援団

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「震災直後、三鉄が運行を再開した時は感動した。感謝を込めて歌いたい」と語る宇部さん(12月10日、久慈市の自宅で)
「震災直後、三鉄が運行を再開した時は感動した。感謝を込めて歌いたい」と語る宇部さん(12月10日、久慈市の自宅で)
三鉄の駅に木彫り作品を贈り続けてきた植野さん(12月25日、滝沢市で)
三鉄の駅に木彫り作品を贈り続けてきた植野さん(12月25日、滝沢市で)

 東日本大震災の直後から一部区間で列車を走らせた三陸鉄道。被災者を励まし、元気づけた「復興のシンボル」だが、三鉄も多くの人に応援されている。

 走れ 走れ! 三鉄 リアスの浜辺 一本につないで 未来へ旅立て

 昨年12月17日、北リアス線久慈駅近くの久慈市文化会館(アンバーホール)。練習室に集まった住民ら約40人は、ピアノの伴奏で合唱曲「走れ!三陸鉄道さんてつ」を歌った。作詞を担当した久慈市の詩人、宇部京子さん(67)は、あの時を思い出していた。

 自宅の被災を免れた宇部さんは故郷の野田村に入り、親戚や知人の安否を確認したり、食料を届けたりした。津波が押し寄せた地域は何もかもが流され、変わり果てた光景だった。それでも三鉄は震災の5日後、久慈―陸中野田駅間で運行を再開する。胸が熱くなった。

 運賃無料で被災者を乗せた三鉄。宇部さんが久慈市中心部で食料を買うため列車に乗ると、車内では「大丈夫だったか」「よく助かったな」という声が飛び交った。三鉄はボランティアも運び、復旧を後押しした。

 遠い町の名も知らぬ人々が 何も言わずうつむきながら スコップ 片手に持って 三鉄から降り立った

 震災後に参加したのが、作曲家の上田すすむさんが主宰する、犠牲者の追悼や被災地支援のために歌う「レクイエム・プロジェクト北いわて」だ。メンバーには被災者も多く、歌うことで心を奮い立たせている。

 宮古市で3月23日に開かれる開通記念式典で、メンバーや高校生らと「走れ!三陸鉄道」を歌う。「勇気づけてくれた三鉄への感謝の気持ちを込めたい」

全駅に「駅員」を 盛岡市で工務店を営む植野義水さん(75)は、2014年4月5日に乗った南リアス線運行再開の記念列車が忘れられない。釜石駅では復旧を支援したクウェートの国旗が振られ、車窓から大漁旗も見えた。「世界からも愛される三鉄はすごい」と誇らしかった。

 三鉄と関わったのは、北リアス線山口団地駅(宮古市)ができた10年10月。市民団体「三陸鉄道を勝手に応援する会」から「駅に木彫りのオブジェを置きたい」と依頼があり、ベンチに腰掛けたウサギ(高さ約90センチ)を作った。無人駅の愛らしい「駅員」は人気を集め、11年1月には宮古駅に木彫りのクマやネコを置いた。

 震災後も制作を続け、寄贈先は9駅に増えた。宮古駅ホームの天井からぶら下がるネコの人形は震災の揺れでも落ちなかったため、験を担ぐ受験生に人気だ。

 気づけば会の一員になっていた植野さん。「被災地の人々の一生懸命な姿に心を打たれた。夢はすべての駅に寄贈すること」と、今日ものみを振るう。(五島彰人、安田英樹)

無断転載禁止
61440 0 つながる三陸鉄道 2019/01/09 05:00:00 2019/01/09 05:00:00 「三鉄が野田村に入ってきたときは感動した。感謝を込めて歌いたい」と語る宇部さん(10日午後3時45分、久慈市の自宅で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190108-OYTAI50004-T.jpg?type=thumbnail

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