特養床数目標の53% 15~17年度 建設コスト高騰が要因

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 県内で2015~17年度に整備された特別養護老人ホーム(特養)★のベッド数は530床で、県などが整備目標にしていた991床の約53%にとどまったことがわかった。東日本大震災の復興工事や人手不足などによる建設コストの高騰で、運営事業者に収益悪化の懸念が広がり、開設を控える動きが出ていることなどが背景にあるとみられる。(板垣茂良)

 00年に施行された介護保険法に基づき、県や市町村は3年ごとに事業計画を策定し、特養を含めた介護施設の整備目標を定めている。15~17年度は6期目にあたる。

 県によると、15~17年度の特養の整備目標991床に対し、整備されたのは530床で、整備率は約53%だった。年度別の整備率は、15年度が約73%、16年度は約41%、17年度は約46%だった。

 低調な整備率の背景について、県長寿社会課は「特養の建設コスト増が一つの大きな要因だろう」と指摘する。全国の福祉・医療施設の建設費を調査している独立行政法人福祉医療機構(東京都)によると、本県では17年度、特養建設の単価が1平方メートルあたり26万4000円に上り、16年度より約1割増えた。震災の復興工事や東京五輪などによる建設資材の高騰や、人手不足による人件費の上昇が主な要因とみられる。

 盛岡市で18年4月に開設された特養(定員90人)では、1坪(約3・3平方メートル)あたりの建設費が当初見込みの75万円から93万円へ、1・24倍に跳ね上がった。市内の施設の担当者は「東京五輪や復興工事に加え、岩手医科大の移転に伴う工事の影響もあったようだ」と明かす。建設費の高騰は開設後の経営を圧迫することになるため、「介護現場は職員確保も難しい状況だ。運営に乗り出す事業者を取り巻く環境は相当に厳しい」と嘆く。

 県は次の18~20年度に特養のベッド数を773床増やす計画だ。達成に向けて、18年度からの整備補助金を1床あたり367万5000円と、前年度より5%増やした。県長寿社会課は「目標達成は容易ではないが、あわせて介護人材の確保にも取り組み、計画通りに整備を進めたい」としている。

★特別養護老人ホーム(特養) 65歳以上で介護の必要性が高い高齢者が入所できる。県内のベッド数は2017年度末で8517床。社会福祉法人や自治体が運営しており、自己負担額が比較的少ないため、入所希望者は多い。本県でも入所の順番を待つ待機者が18年4月現在で4520人に上る。

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