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広域統合 基盤強化 東北銀・フィデア 合併は否定

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経営統合に向けて合意し、手を重ねる(右から)東北銀行の村上頭取、フィデアHDの田尾社長、北都銀行の伊藤新頭取(2日、仙台市で)
経営統合に向けて合意し、手を重ねる(右から)東北銀行の村上頭取、フィデアHDの田尾社長、北都銀行の伊藤新頭取(2日、仙台市で)
東北銀行の本店(2日、盛岡市で)
東北銀行の本店(2日、盛岡市で)

 東北銀行(盛岡市)が、フィデアホールディングス(HD)(仙台市)と経営統合に踏み切るのは、地域の人口減少や低金利の長期化で経営環境の悪化が避けられないなか、生き残りを図るためだ。東北では、青森県でも地方銀行再編の動きが出たばかりで今後、再編の動きが広がるか注目される。

 「ビジネスモデルが近く、付き合いやすい」。東北銀の村上尚登頭取は2日、仙台市内で開いた記者会見で、荘内銀行(山形県鶴岡市)と北都銀行(秋田市)を傘下に置くフィデアHDと統合の協議を進める理由をこう説明した。

 東北銀とフィデアHDは2018年2月に包括的な業務提携を契約。共同店舗の開設や現金自動預け払い機(ATM)の相互利用などを進めてきたが、低金利の長期化や新型コロナウイルスの影響で環境は悪化。同行の21年3月期の銀行単体の決算は8期ぶりの減収減益となるなど、さらなる経営強化に迫られた。

 村上頭取は、もともとフィデアHDの田尾祐一社長と長年の付き合いがあり、酒を酌み交わしながら互いに統合に向けた距離を近づけていったという。

 統合の大きな狙いは、地盤とする県内以外にも営業地域を広げ、収益を拡大させることだ。岩手の取引先が山形や秋田へ進出したり、秋田、山形の企業と仕事したりするのを支援する。この例えとして、田尾社長は「我々が連携することで太平洋でとれるマンボウと日本海でとれるノドグロが、両方の地域で食べられるようになる」と紹介。人口が細る中、広域化で経営強化を図る考えを示した。

 これに加え、 莫大ばくだい な投資が必要な基幹システムを統一することでコスト削減を図る。本部機能も持ち株会社に集約させることで、営業に集中できる体制を構築する考えだ。

 今後は来年10月の経営統合を目指すが、合併については両トップとも否定した。村上頭取は「銀行名や本支店、ATM、通帳などは変えない」としたが、盛岡市内の店舗については「多少減らす余地がある」と含みを持たせた。

 地銀再編を巡っては、5月に青森銀行(青森市)とみちのく銀行(同)が統合に向けた協議開始を発表した。今後、注目されるのは、県内を地盤とする岩手銀行や北日本銀行の動向だ。両行とも5月の決算記者会見で再編に距離を置く考えを示していたが、将来も人口減少が続く中で、再編による経営強化が迫られるとの声は根強い。今後も東北や県内で再編の動きが広がる可能性がある。

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2175549 0 ニュース 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 2021/07/03 05:00:00 経営統合に向けて合意し、手を重ね合う(左から)伊藤頭取、田尾社長、村上頭取(7月2日午後5時1分、仙台市で)=押田健太撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210702-OYTNI50070-T.jpg?type=thumbnail

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