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「自分が開発した製品を地域課題の解決に役立てたい」と語る田貝さん
「自分が開発した製品を地域課題の解決に役立てたい」と語る田貝さん

19歳でAIシステム会社「Panda」起業 田貝 奈央さん20

 香川高専詫間キャンパス情報工学科4年だった2019年12月、三豊市で起業した。人工知能(AI)に関わる人材や企業の育成に取り組む一般社団法人・みとよAI社会推進機構「MAiZM(マイズム)」(三豊市)の支援を受けた初めての創業者。AIを駆使した自社製品の開発を目指す。

 田貝さんは「そもそも会社の仕組みすらまともに知らなかった」と苦笑する。

 全国高専プログラミングコンテスト(プロコン)で、チームを率い、18年度の自由部門で最優秀賞を受賞。19年4月、三豊市や香川高専などが連携して設立したマイズムのオープニングセレモニーに招待された。そこで、AI研究の第一人者で坂出市出身の松尾豊・東大大学院教授と出会い、それが転機となった。

 松尾研究室を見学したほか、門下の東大生が起業したベンチャーを巡り、東証1部上場の「Gunosy(グノシー)」など有名企業も訪問。若い経営者たちと交流し、「社長に貫禄のあるイメージを抱いていたが、気さくで、ダメだったら落ち込むことだってある」と身近に感じ、起業を意識するようになった。

 松尾教授の助言を受け、業種はAIを使ったシステム開発会社に決めた。「自分は、飛び抜けて能力が高いわけではない。社員と一緒にアイデアを出し合って製品を作り、子どもからお年寄りまでみんなを笑顔にしたい」。そんな思いから、幅広い世代に人気のパンダを社名にした。

     ◇

 徳島県板野町出身で、5人きょうだいの長女。子どもの頃からゲーム好きで、テレビで見た全国高専ロボットコンテスト(ロボコン)に興味を抱き、中学生の時、中学生版のロボコンの全国大会にも出場。強豪の香川高専に進み、寮生活を送った。

 1人で起業後、3人の仲間と最初に取り組んだのが、AIがドライブレコーダーを解析し、あおり運転と判断すると、ドライバーに注意を呼びかけるシステムの開発だ。「父親の運転が荒っぽいことがきっかけ」と笑い、今も開発を続けている。

 一方、香川の将来を担う革新的なビジネスプランを表彰する「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2020」では、商店主が客の買い物履歴などをわかるようにする「AR(拡張現実)グラス」を提案し、最優秀賞に次ぐ優秀賞を受賞した。

 アイデアは尽きないが、自社製品で利益を生むには至っていない。あらゆるモノがインターネットでつながる「IoT」関連の研究開発業務を受注して収益を上げる現状に、悔しさも感じている。

     ◇

 今春、香川高専を卒業し、筑波大3年に編入。茨城県で一人暮らしをしながら学ぶ。Pandaのオフィスは三豊市のマイズム内に置き、大学院まで4年間、二足のわらじを履きながら能力を高め、人脈を広げるつもりだ。

 いつかは、香川に雇用を生んだり、関連会社を設立したり、「地域の身近な課題の解決につながる仕事をしたい」と思い描く。

 「自分を育て、将来への道筋を示してくれた香川に、恩返しがしたい」。挑戦意欲は尽きない。(田岡寛久)

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2087226 0 人あり 2021/05/30 05:00:00 2021/05/30 05:00:00 「自分の研究開発した製品が地域課題の解決に役立ったり、新たな雇用を生んで社会貢献できたりすることを目指したい」と語る田貝さん(高松市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210529-OYTAI50015-T.jpg?type=thumbnail

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