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ミズクラゲに餌を与える長村さん(宇多津町で)
ミズクラゲに餌を与える長村さん(宇多津町で)
来館者に人気のクラゲのコーナー(宇多津町で)
来館者に人気のクラゲのコーナー(宇多津町で)

魚類担当 長村 麻央さん 26

 ミズクラゲがたゆたう円筒形の水槽に、餌のプランクトンを入れて1時間。「四つ葉のクローバーが浮かんできますよ」。魚類担当の長村麻央さん(26)の言葉通り、青白い傘の中央部に淡いオレンジ色の模様が現れた。胃袋が四つ葉の形で、「餌を食べると色が変わるんです」。

 生き物の観察は驚きに満ちている。四国水族館は昨年3月に完成し、そんな発見と知る喜びを提供するはずだった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の緊急事態宣言などで、オープンは6月1日にずれ込んだ。

 来館者を迎えることができない日々が続く中、昨年の「こどもの日」、水族館はオンラインイベントを開催。長村さんはクラゲの水槽の前でカメラに向かった。

 「クラゲは何を食べるでしょうか」「口はどこ?」。クイズを出すと、子どもたちは次々と解答。「何歳まで生きるの?」などと質問も投げかけてきた。

     ■  □

 大学時代は、友人たちに「ペンギンちゃん」のあだ名で呼ばれるほど、ペンギンを愛してやまなかった。幼い頃にペンギンのアニメキャラクター「ピングー」を好きになったのがきっかけで、入学した岡山理科大動物学科でも研究テーマに選んだ。

 大学院に進み、知れば知るほど深まる愛情を抑えられず、ペンギンの形をした帽子をかぶるまでに。「今振り返ると『イタい』子でした」と苦笑する。

 四国水族館では、「ペンギン以外も知りたい」と、クラゲの担当になった。水槽の塩分濃度がわずかに変わるだけで体調を崩し、ひどい時は傘に穴が開く繊細な生き物だ。専門外だから日々新しい発見があり、「興味を持って接することで大好きになった」と言う。

     □  ■

 6月からクラゲを離れ、深海生物と淡水生物を担当する。「それぞれの『推し』ポイントを探すべく、毎日が勉強です」と張り切っている。

 「カワハゼはまばたきするようなしぐさをするし、ウメボシイソギンチャクは名前の通り、ウメボシにそっくり」。生き物たちを語り出すと止まらなくなる。

 だが、コロナ禍で来館者と十分なコミュニケーションを取れない。水族館に来ることができない遠方の子どもたちも多い。少しでも生き物を身近に感じてもらいたいと、ユーチューブの公式チャンネルでの情報発信を考えている。

 でも、実際に生き物と触れ合うのが一番。「目の前で魅力を伝え、いろんな生き物を好きになってほしい」。その日を心待ちにしている。

 (この連載は浦西啓介が担当しました)

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2166255 0 あつまれ水族館の仲間~四国水族館の1年~ 2021/06/30 05:00:00 2021/06/30 09:23:34 2021/06/30 09:23:34 ミズクラゲに餌のプランクトンを与える長村さん(宇多津町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210630-OYTAI50002-T.jpg?type=thumbnail

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