読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

紙でVRゴーグル 活路

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

小松印刷

スマートフォンをセットして使う紙製VRゴーグル
スマートフォンをセットして使う紙製VRゴーグル
紙製VRゴーグルをPRする小松印刷の開発責任者
紙製VRゴーグルをPRする小松印刷の開発責任者

 1952年創業の印刷会社「小松印刷」(高松市)がスマートフォンでバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)を視聴できる紙製ゴーグルを製作した。VR動画の制作も請け負い、企業・団体にセットで販売。コロナ禍で進むオンライン化を追い風に、着実に販売実績を積み上げている。紙の需要が減る中、デジタル業界に活路を見いだした格好だ。

 小松印刷は、ボックスティッシュの箱の製造で創業。その後、カレンダーやパンフレット、包装紙などあらゆる印刷物に事業を拡大した。2007年以降は愛知や山口、千葉などの同種企業を合併・吸収。「低価格、短納期、高品質」を売りに、年間約125億枚の印刷実績を誇り、経済産業省の「地域未来投資 牽引けんいん 企業」にも認定されている。

 一方で、デジタル化によって紙の需要が大きく減ったことを受け、2000年頃からウェブ広告なども手がけてきた。

 そして18年11月、自宅で施設見学や疑似体験ができる紙製ゴーグル「AuggleS2(オーグルエスツー)」を製作した。

 ゴーグルにスマホをセットすると、360度カメラで撮影、編集した動画を視聴できる。動画制作(15万~30万円程度)とセットで販売し、ゴーグルは3000個以上で1個当たり税込み110円以下と低価格だ。

 新型コロナウイルス対策として、客のオーダーに応じ、アルコール拭きに適した素材を使った飛まつ防止のパーティションも付ける。

 これまでの販売先の一つが横浜市。工業地帯の魅力をPRするイベントで、市が家族連れらにゴーグルを配布し、ドローンによる空撮のVRを見てもらうと、子どもたちが大喜び。また、ある不動産会社は、会社説明会にオンラインで参加する学生に、ゴーグルを事前配布した。当日、管理物件を紹介するVRを見てもらったところ、採用試験のエントリーが増えたという。

 コロナ禍の昨年以降、販売個数が急増し、累計で約50万個に上る。

 創業当時から取引先への企画提案力が強みといい、小松秀敏社長(50)は「最新のIT技術も融合させ、顧客ニーズに対応していく」と強調。「いつも未来にチャレンジ」がスローガンで、「これからも挑戦を続ける」と前を見据える。(田岡寛久)

       ◇

 デジタル化、人工知能(AI)に代表される第4次産業革命、新型コロナウイルスの感染拡大……。経済社会が急速に変化する中、独自のアイデアや新技術で難局に向き合う四国の企業を紹介する。

市場拡大 観光に教育に

 総務省の情報通信白書によると、VR、AR(拡張現実)関連のソフトやサービスの支出額は2016年、全世界で2.3億ドルだったが、17年には7.8億ドルに跳ね上がり、22年には16.7億ドルに上ると予測している。国内では、ゲームのほか、オンライン観光や職業の疑似体験、教育などでも活用されている。

 逆に、紙の市場は小さくなる一方だ。一般社団法人「日本印刷産業連合会」によると、印刷産業の出荷額は、ピークの1991年には9兆円近かったが、2018年は約5兆円まで落ち込んだ。

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
2160107 0 Focus 四国企業 2021/06/28 05:00:00 2021/06/28 05:00:00 2021/06/28 05:00:00 スマートフォンをセットして使う紙製VRゴーグル(高松市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210627-OYTAI50016-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)